企業経営・組織運営

組織内でのセルフトークをマネジメントする方法

企業・組織内における「セルフトーク」のあり方・あるべき姿について解説をします。

セルフトークとは「自己対話」であり、「自分自身に語りかける言葉」のことです。

セルフトークとは?

① マインドとセルフトーク


セルフトークとは「自己対話」「自分自身に語りかける言葉」のことです。

どうしてそのようなものが重要であるのかというと、自分の言葉を一番に聞いているのは自分自身であり、自分の脳や潜在意識だからです。

ライフィングコミット 杉本

人は、発した言葉のとおりに自己イメージを脳内に形成し、そのイメージに沿った判断や行動を無意識に取ろうとします。

ですから、「自分はできない人間だ」とか「私はいつも失敗ばかりしている」などと自分に対し卑下し、思ったり考えたり、あるいは言葉を発していると、本当にそのような”できない人格”が知らず知らずのうちに、脳内にできあがってしまいます。

そして実際に、”できない自分”になってしまうのです。



反対に、自分に対し肯定的な言葉を投げかけておくと、潜在意識はそれを隈なくキャッチし、肯定的な自分になることができます。発した言葉通りの人生と生活を送り、実際に成果を出すことができるようになるのです。

なりたい自分になるための最良の手段とは、自分が日々発する言葉を変えることなのです。

  •  私はすごい。何でもできる人間だ。

  •  私は、成功・活躍できる人物だ。

  •  自分はどんな依頼や案件でもそつなくこなし、クライアントを満足させることができる。

② セルフトークの役割と目的


コーチングにおけるセルフトークの目的はただひとつ、「ゴール達成」です。

コーチングとは、「ゴールを設定し、そのゴールを実現するためのマインドの上手な使い方」のことですが、そのゴールを達成するためには、ゴールを達成できる自分を育てなくてはなりません。

セルフトークの役割とは、ゴール達成にふさわしい自分、マインドと人格形成をするために行うものなのです。

例えば、ビジネスで成功したり、クライアントに満足な成果をもたらすためには、溢れる向上心とともに、クリエイティビティをフルに発揮し、持てる能力を存分に引き出すことが必要不可欠です。そうしたセルフイメージ(自己イメージ)の形成が絶対条件となります。

そのためのセルフイメージ形成に、セルフトークを利用します。

セルフトーク ⇒ セルフイメージ ⇒ 成果・パフォーマンス

③ セルフトークのあるべき姿


コーチングにおいて、セルフトークとは、ゴールを達成するために行うものです。

ですから、セルフトークのあるべき姿とは、「ゴール達成できる自分にふさわしい言葉を使う」という一言に尽きます。

ということは、ゴールがないことには、理想のセルフトークは生まれません。セルフトークをマネジメントするためには、ゴールがあることが大前提となります。

個人においても、企業・組織においても、それは全く同じことです。

まず、ゴールが先にあって、そのゴールに見合った言葉とセルフトークを使い、セルフイメージをあるべき理想の姿・方向へと変化させ、ゴール達成を可能にしていきます。


セルフトークを別の言葉で表現すると、セルフトークとは、「ゴールの世界のリアリティを強化する」ことです。

脳内や潜在意識レベルで、ゴールの世界の臨場感を高めることこそがゴール達成の秘訣、マインドの上手な使い方の真髄であり、セルフトークとは、まさにこの本質に関わる非常に重要なエッセンスとなるものです。

「ゴールの世界の自分にふさわしい言葉を使う」「ゴール達成に合致したセルフトークをする」、このようにしてセルフトークをマネジメントすることによって、脳内での意識や潜在意識レベルでの思考そのものが変化し、脳内のリアリティが現状からゴール側へと移行し、ゴール達成にふさわしい自分とマインドを育むことができるのです。

組織におけるセルフトークとは?


セルフトークの基本とあるべき方向性を示したところで、次に、実際にセルフトークを組織内でマネジメントしていくための方法について解説をしていきます。

① 組織に関わる言語すべてがセルフトーク


企業・組織内におけるセルフトークとは、組織に関わるすべての言葉・記述・言語を指します。

  •  企業・組織の理念・ゴール・ビジョンなど

  •  組織内でのあらゆる会話・会議・記録・データ・メモ等

  •  マーケティング・広告文・HP等の文章

  •  社内文書・ルール・取り決め・就業規則

  •  顧客・クライアントとの商談・取引内容・契約書

  •  顧客・取引先との連絡内容・メールの文面

  •  組織の構成員同士での雑談・休憩時間での会話

  •  アフター5や飲み会等での話、会社や上司や部下に関する内容

  •  帰宅後の家族との会話で、組織や会社に関わること

組織内におけるセルフトークというと、すぐさまイメージされるのが、構成員それぞれの呟きや独り言のように感じられるかもしれませんが、上記のように、組織に関わるすべての言語が、その組織のセルフトークに当たります。

なぜなら、自分の見たり発した言葉を一番に、そしてすべて聞いているのは、自分自身の脳であり、潜在意識だからです。

たとえば、上司との会話で、”上っ面”に「私たちのプロジェクトは絶対にうまくいきますよ~」と言っている場面です。

ですが、その一方で、陰では同僚との会話が、「あの上司とじゃ、絶対無理だよな~」などと愚痴や文句を言っていたら、その言葉を発している当の本人の脳内では、「この会社では絶対うまくいかない」「あの上司とではプロジェクトは完結しない」という自分自身の脳に対する刷り込み、潜在意識とセルフイメージが形成されてしまいます。

もうひとつ、ちょっと極端な例ですが、セルフトークの悪い例について考えてみましょう。セルフトークがネガティブに働いてしまう場合の生々しさが伝わってくると思います。

会社の理念やHP広告等で、「私たちはお客様の一番の味方です」などと公言しておきながら、社内でのルールや暗黙の了解のようなもので、あるいは社員同士の会話で、「ひとりの客に一度に割く時間は30分まで」とか、「あまり客に直接、時間を使っている余裕や暇など私たちにはない」などと言っていたらどうでしょうか?

やはりこの場合も、組織の理念やゴール等に反する潜在意識とセルフイメージが、構成員一人ひとりの脳内に形成されてしまいます。

② 組織のセルフトークの基準とは?


セルフトークのマネジメントとは、その人の発する言葉がゴール達成にふさわしいものであるかどうかです。個人においても、企業・組織の場合においても、その違いは全くありません。

上記に示した組織のセルフトークの例ひとつひとつを、組織の理念やゴールに合致させていく必要があります。

ですから、組織の理念やゴール、その組織が存在する真の目的やビジョンが明確になっていないかぎり、適切なセルフトークは生まれ得ません。

企業・組織における理念・ゴール設定についてはこちら


セルフトークの模範: 「クレド」

組織のセルフトークのあるべき姿、その最も模範・指針となるべきもののひとつに、「クレド」があります。

クレド(Credo)とは、「組織や企業の信条、行動指針、規範等を簡潔かつ具体的に表したもの」です。

理念に基づいた組織のより具体的な在りようや価値観、組織模様をクレドとして簡潔に表現し、手帳などに収まるようコンパクトにまとめた形にすることで、クレドを携帯をしたり、すぐに確認できるようにするのが目的です。

クレドの具体例や参考としては、世界的に展開する高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン」のクレド、同社では「ゴールドスタンダード」と呼ばれるものや、ヘルスケア商品やサービスによる世界的企業「J&J社(ジョンソン・エンド・ジョンソン)」の「我が信条」が大変有名で、素晴らしいものです。

【リッツ・カールトン・ホテル】

クレド:

リッツ・カールトンはお客様への心のこもったおもてなしと快適さを提供することをもっとも大切な使命とこころえています。

私たちは、お客様に心あたたまる、くつろいだ、そして洗練された雰囲気を常にお楽しみいただくために最高のパーソナル・サービスと施設を提供することをお約束します。

リッツ・カールトンでお客様が経験されるもの、それは感覚を満たすここちよさ、満ち足りた幸福感そしてお客様が言葉にされない願望やニーズをも先読みしておこたえするサービスの心です。

サービスバリューズ: 私はリッツ・カールトンの一員であることを誇りに思います。

  1.  私は、強い人間関係を築き、生涯のリッツ・カールトン・ゲストを獲得します。
  2.  私は、お客様の願望やニーズには、言葉にされるものも、されないものも、常におこたえします。
  3.  私には、ユニークな、思い出に残る、パーソナルな経験をお客様にもたらすため、エンパワーメントが与えられています。
  4.  私は、「成功への要因」を達成し、ザ・リッツ・カールトン・ミスティークを作るという自分の役割を理解します。
  5.  私は、お客様のザ・リッツ・カールトンでの経験にイノベーション(革新)をもたらし、よりよいものにする機会を常に求めます。
  6.  私は、お客様の問題を自分のものとして受け止め、直ちに解決します。
  7.  私は、お客様や従業員同士のニーズを満たすよう、チームワークとラテラル・サービスを実践する職場環境を築きます。
  8.  私には、絶えず学び、成長する機会があります。
  9.  私は、自分に関係する仕事のプランニングに参画します。
  10.  私は、自分のプロフェッショナルな身だしなみ、言葉づかい、ふるまいに誇りを持ちます。
  11.  私は、お客様、職場の仲間、そして会社の機密情報および資産について、プライバシーとセキュリティを守ります。
  12.  私には、妥協のない清潔さを保ち、安全で事故のない環境を築く責任があります。

リッツ・カールトン・ホテルのクレド: 「ゴールドスタンダード」

組織のセルフトークをマネジメントする方法

① 企業理念の共有と浸透


企業や組織が一体・一丸となって心をひとつにし、構成員一人ひとりが主体性と一貫性を持って判断や行動を起こすためには、先に述べた組織の理念やゴールを設定することが最も重要ですが、それらを制定したら、今度はそれらを構成員の一人ひとりがしっかりと自覚・認識し、理解・共有をすることが必要不可欠になります。

そのためには、先に述べたクレドの制定・所持であったり、あるいは、それらを構成員たち同士で共有するための会議や社内研修・講演会などの場を定期的に開催することも非常に効果的です。

② セルフトークの重要性を認識する


企業・組織内において、セルフトークをしっかりとマネジメントしていくためには、何といっても、構成員の一人ひとりがセルフトークの重要性をきちんと理解していなければなりません。

セルフトークの重要性を理解なくして、セルフトークをしっかりとマネジメントしようなどとは思わないでしょう。

そのためには、組織のトップをはじめ経営幹部の人や、組織内の各々の部署やチームのリーダーがセルフトークの重要性を認識し、理解し、部下や構成員一人ひとりに対して、継続して伝えていく必要があるでしょう。

言葉やセルフトークの影響力、マインドとの関係について理解している人は少なく、このような組織カルチャー・企業文化が求められます。

良いことが言えなければ、何も言わない方が良い。

ある会社の社長は、面白い悩みを抱えていた。毎日、朝から晩まで、問題にばかり襲われていた。

従業員やマネージャーが彼の事務所に入って来て言う。「問題がある。今月の売上が落ちている」「問題がある。大切な従業員が辞表を提出してきた」「問題がある。大きな取引先がクレームを出している」「問題がある…」

これはごく自然なことである。なぜならば、問題は上に浮くし、最後はトップの机に来るようになっているからである。

いつの間にか、この社長は落ち込み、朝起きて会社に行くと考えるだけで憂鬱になってしまうようになった。

そこで、この社長は「プラス言語」の力を発見し、ひとつだけ変えることにした。

従業員に通知を出し、社長室で「問題」という言葉を使用することを禁止した。社長室で「問題」という言葉を口にする従業員は即解雇すると言うのである。

従業員は反発した。「だって問題が多いじゃないか。それについて話し合わないといけないし。いったい何と呼べばいいのか」

社長は答えた。「仕事と呼べ」

仕事はプラスの言葉である。辞書によれば「仕事とは目的または結果を追求するための肉体的・知的活動である。また特にお金を稼ぐ目的でそうした活動を行なうときに用いる」という。

それに対して、「問題」というのは「乗り越えなければマイナスな状況」をいう。

従業員たちはしばらく考えてから、社長の言うことが正しいと分かった。すべてが仕事に過ぎない。

顧客のクレームは、商品開発の仕事、または顧客に対するフォローの仕事に過ぎない。売上の減少は、さらなる営業またはマーケティングの仕事に過ぎない。

鍵になる従業員の退職は、リクルーティングの仕事に過ぎない。

従業員は、毎日社長室に来て、言い出す。

「社長、営業の仕事が発生しています…」「知らせてくれてありがとう。だからこそ、あなたを雇ったのだ。その営業の仕事の結果をまた報告してください」

90日間経ったとき、社長は毎日午後4時半に帰宅できるようになっていた。問題はすべてなくなっていた。プラスの態度で仕事に取り組んでいる従業員がいただけである。

ジェームス・スキナー著「お金の科学」p67より引用

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