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【企業・組織向け】ゴール設定

企業・組織のサブゴール設定「エンドステート」とは?

この記事では、「エンドステート」について解説をします。

エンドステートとは、「組織内での部署やチームや役職別における、それぞれの役割ごとでの具体的に成し遂げるべき目標・結果・状態」のことをいいます。

組織がゴール達成に向かっていく過程において、エンドステートとはいわば、「組織のサブゴール」のことです。

エンドステートの具体例


エンドステートの具体例から見ていきましょう。そうすると、エンドステートに関する見通しが一気によくなることでしょう。

自動車製造業におけるゴールとエンドステート

組織のゴール(理念)

自動車製造業で国内経済を牽引する

人々が心から望む革新的な自動車を創造し、国民の豊かさと社会の発展に貢献する

プロジェクト

世界最高水準の低燃費50km/lのハイブリッド自動車を製造する

エンドステート

チームA:「世界最高水準の低燃費エンジンを設計」

チームB:「最軽量・超高耐久素材の開発」

チームC:「エンジンとモーターの動力伝達機構・ミッション系統の開発」

チームD:「コスト削減のための部品調達」

チームE:「耐久試験の実施」


エンドステートとは、「部署や役職・チームごとでの達成すべき具体的かつ明確な目標、成し遂げるべき状態」のことです。

ミッションを与えられた国連軍の特殊部隊

国連軍のゴール

世界平和の実現

世界各国の国益・尊厳・秩序を堅持する

ミッション

国連決議違反となる、T国での核燃料・濃縮ウラン施設の製造を阻止せよ

エンドステート

部隊A:「T国の核燃料施設の状況把握」

部隊B:「ウラン製造設備を無効化するためのコンピューター・ウイルスを開発」

部隊C:「T国防衛ラインの解析と侵入ルートの策定」

部隊D:「潜入部隊としてT国に入国後、コンピューター・ウイルスを核燃料施設に侵入させる」

部隊E:「部隊Dを防衛ラインを突破してT国に迅速かつ安全に入国させ、また、部隊Dを本国に帰国させる」

エンドステートはなぜ必要?!


組織がゴール達成に向かっていく中で、組織の構成員は何らかの役割が与えられ、役職やポジション、部署やチーム、ユニット等に属します。

その過程で、彼らにはそれぞれの「与えられた役割ごとでの、為すべき明確な目標・目的地」があるはずです。その為すべき結果・目指すべき明確な状態のことをエンドステート(end state)と呼びます。

組織の場合、エンドステートの設定は必要不可欠なものとなります。

部署やチームごとでの明確な目的地がきちんと定まっていなければ、そしてエンドステートが部署やチーム内でしっかりと共有されていないと、構成員同士での判断や行動に齟齬が生じてしまい、迅速かつ的確にミッションやプロジェクトを遂行できないからです。

ライフィングコミット 杉本

エンドステートなくして、組織のゴール達成は決してかないません。

エンドステートとは、組織がゴールを達成するために必要な「ゴールの構成要素」または「中間地点」のことです。”組織のサブゴール”と考えると分かりやすいでしょう。

ゴールとエンドステートを比較する


ゴールとエンドステートは混同されがちですが、上記の例のように、まったく異なる概念です。

ゴールとは理念と並び、組織全体に及び、組織の構成員すべてに影響し、共有されるべきものです。

代わってエンドステートの方はというと、部署やチームや役職ごとに異なるものであって、それぞれの役割やポジションに沿った明確な目的地を指します。

両者の設定ルールを見比べてみると、その違いは明白です。

組織のゴール設定のルール
  1.  ゴールは「現状の外側」に設定する
  2.  ゴールは本音で望むことを設定する
  3.  ゴールは組織の各方面・各分野に設定する

※ 「現状の外側」のゴールとは、現在の延長線上の未来では到底起こり得ない、組織自身・組織全体が大きく変わらない限り決して達成できないような、遠く高いゴールのことです。ゴールの達成方法が現時点ではまるで見当もつかないような壮大なゴールです。

エンドステートのルール
  1.  エンドステートは、各部署やチームごとに、具体的かつ明確に設定する

具体的かつ明確なエンドステートが組織内には部署やチームごとに数多くあって、それらをすべて包括・統合している位置と形を成したものが、組織の理念やゴールとなります。

エンドステートとビジュアライゼーションはワンセット


コーチングにおけるゴール達成のキーワードとは、「ゴールの世界をリアルに感じる」という一言に尽きます。

しかし、これはゴールを設定した段階での状態だけでは、非常に困難なものとなってしまいます。なぜなら、ゴールは現状の外側にあるからです。

例えば、航空会社が「日本経済を牽引するような航空会社にする。そうして国民と社会に豊かさと繁栄をもたらす」というゴールを掲げたとして、それらの世界観や航空会社のビジョンを初めから具体的かつリアルにイメージすることなどできるでしょうか?

ライフィングコミット 杉本

現状よりはるか先の世界をゴールとするわけですから、ゴールがルールを満たせば満たすほど、ゴールの世界にリアリティを感じるというのは難しくなっていきます。

そこで、エンドステートにリアリティを感じるようにします。エンドステートは具体的かつ明確に設定しますから、ゴールではなくエンドステートであれば、リアルにイメージをすることができるようになります。

じつは、「ビジュアライゼーションとは、エンドステートとワンセット」になる概念です。

ビジュアライゼーションする内容とは、ゴールではなく、エンドステートの方なのです。

ライフィングコミット 杉本

※ ビジュアライゼーションとは、日本語で「視覚化イメージ」などと訳されることが多いですが、ゴールの世界やその一部、あるいは中間地点、ゴールを達成した世界から見える景色と情景を五感を駆使してリアルにイメージすることです。

そうして、ゴールの世界のリアリティを高め、ゴールの世界をマインドに馴染ませることです。

エンドステートが正しく明確に設定されていると、構成員同士で自分たちの果たすべき役割や向かうべき行先が明らかになり、構成員一人ひとりが自然で無理なくリアルにビジュアライゼーションすることができるようになります。

そうしてはじめて、組織のゴールのリアリティを高めることができるのです。