気功を使ったビジュアライゼーションの方法をご紹介してみたいと思います。
ビジュアライゼーションのひとつのバリエーションとして知っておくと、面白いですし、役立つかもしれません。
ビジュアライゼーションについてご存じない方は、こちらをご覧ください。
ステップ1: 実践編
- 気功球を練る
- ビジュアライゼーションする
- 気功球を頭に押し込む
気功ビジュアライゼーションは、解説やメカニズムは少々込み入っていますが、やるべきこと自体は非常にシンプルで分かりやすいです。
① 気功球を練る
気功球を練ります。これは正直、どこかで気功を習うか見聞きしたことがないと、難しいかもしれません。明らかに非言語体感領域なので、体験が伴わない文字情報だけのブログでは、お伝えしきれません。
ですが一応書くと、両手で温かい”空気の球”を持つようなイメージで、意識の集中による仮想のエネルギーの球を作ります。
これを「気功球」といいます。
気功とは、色々な表現の仕方があると思いますが、ここでのテーマに沿った形で表現すると、「意識と集中力によって、認知やマインドに対して強い臨場感を伴いながら働きかける技術」のことをいいます。
本質的な気功の定義も一応書いておくと、「精神力と意識の集中によって、情報空間を理想とする状態に書き換えること」です。
「情報空間」という用語に関してはこちら
② ビジュアライゼーションする
気功球の意識と臨場感を保ちながら、望むゴールの世界や、その場にいる自分の視点から見える情景をなるべく正確かつ情感豊かにイメージをします。
気功球を持ちながら、いつも通りにビジュアライゼーションすればいいだけの話です。
気功球を作りながらビジュアライゼーションすると、気功球の中にイメージした世界の情動記憶・情動世界が記録されます。
気功とは、単に意識と思考によって形作られた情報以外の何物でもありません。
ですから、気功球を作りながらビジュアライゼーションをすると、「気功球という情報」と「ビジュアライゼーションした情動世界という情報」が融合して、ワンセット化した情報ができあがることは、何も不思議なことではありません。
③ 気功球を頭に押し込む
仕上げは、気功球を自分自身の頭の中に押し込みます。
気功において最たる力点とは、「臨場感を保ちながら」ですから、気功球の存在感と温かみを十分に意識し、感じながら、ゆっくりと頭の中に押し込んでいきます。
”押し込んで”という言葉に注目していただきたいと思います。
あえて、「気功球を頭の中に入れて」ではなく、「気功球を頭の中に押し込んで」と表現しています。
気功球を頭の中に押し込む際、じつは反発が起きるはずですから、少々無理やりな感じで押し込むことが必要になります。
ここは、一言だけ、気功の中級者以上向けのアドバイスになりますが、情報空間や人のマインドには恒常性、現状維持の特性がありますから、脳内のリアリティ変化を伴う「情報場の書き換え」や「内部表現の書き換え」とは、必ず、抵抗や反発が生じるのです。
そこを精神の力技で乗り越えるのが気功ですから、気功には、ある程度の強さとしなやかさ、ある意味、強引さが要求されます。
あまり世間ではそのようなイメージはないかもしれませんが、「気功とは、体力勝負」なのです。
もちろん、肉体的な体力のことではありません。精神的な体力のことです。
ステップ2: 解説編
ところで、なぜ、この「気功ビジュアライゼーション」を今日ここでご紹介しているのかというと、それはもちろんのこと、効果が高いからです。
それでは、なぜ、効果が高いのかという解説を少しします。
ビジュアライゼーションの効果がある人とない人
ビジュアライゼーションの効果が出る人と出ない人の違いを考察すると、それがよく分かります。
ビジュアライゼーションの効果が出る人 ⇒
映像イメージが潜在意識に届く ⇒
潜在意識がイメージを受け入れている
ビジュアライゼーションの効果が出ない人 ⇒
映像イメージが潜在意識にはじかれる ⇒
潜在意識がイメージを拒否している
脳はセルフイメージの受け入れ態勢が整っていないビジュアライゼーションを拒否します。
顕在意識(表層意識)でいくら念入りに成功イメージやビジュアライゼーションしても効果がない人というのは、このパターンです。
要するに、顕在意識と潜在意識が喧嘩をして、潜在意識の圧勝なのです。
ビジュアライゼーションというのは、ゴール世界のリアリティの高さという点では優秀ですが、潜在意識に対するアクセス権限と能力という意味では、それほどでもないのです。
では、潜在意識に対するアクセス権限の高いものは何かというと、「声に出した言葉」と「行動」です。
- 脳は、単に頭の中だけで思ったことよりも、声や口に出した言葉を信用する
- 脳はさらに、口に出した言葉よりも、行動を信用する
この脳の法則がマインドの背後にあるゆえ、コーチングにおける最も効果的なゴール達成法というのは、「アファメーション」が君臨しているのです。
アファメーションは、”声に出した言葉”によって、脳内にゴールの達成イメージを刷り込む方法です。上記の脳の法則にしっかりと合致しています。
気功ビジュアライゼーションの真価
気功ビジュアライゼーションのアドバンテージとは、もうお分かりですね。つまりこういうことです。
気功ビジュアライゼーションの真価とは、臨場感・リアリティであり、潜在意識に対するアクセス権限の強さです。
実際に手を使って、気功球を練り上げ、頭の中に押し込んでいるわけですから、それは非常に強力な非言語アファメーションとなります。
だからこそ、気功ビジュアライゼーションには力があり、効果が非常に高いのです。
じつは、本質的に、気功もコーチングも、目標達成のメカニズムというのはまったく同じキーワードで表現されます。
「ゴールのリアリティ」という共通言語が、そこには存在しています。
もうひとつ、つけ加えると、じつは、気功の上手な人は、コーチングも上手な傾向が見て取れます。
理由は単純、気功をする人は、ビジュアライゼーション能力もそうですが、というより、リアリティ生成能力が一般の人に比べて桁違いに鍛えられ、その能力が非常に高いからです。