コーチング用語集

セルフトークの極意

あなたの使う言葉は、あなたの人生や生き方を左右します。

その前提には、言葉は、その人の脳や潜在意識を支配します。

セルフトークとは、「自己対話」であり、「自分自身に語りかける言葉」のことです。

はじめに言葉があった
言葉は神と共にあった
言葉は神であった
この言葉ははじめに神と共にあった
すべてのものはこれによってできた
できたもののうち一つとしてこれによらないものはなかった
この言葉に命があった

新約聖書 ヨハネの福音書 冒頭

人間というのは、自分の口から出た言葉の集積である。だから人間というのは、自分の発した言葉に必ず出会うだろう。

エドガー・ケイシー(予言者)

ワーク


まずは、「ワーク」からスタートしてみましょう。セルフトークの学びとは、「あなたが自分自身に対して日々どういった言葉を使っているのか?」を知ることが非常に重要です。

ワーク1: 自分自身の好ましいセルフトークに目を向ける

自分自身に関することで、自分を高く評価していることや長所、それに関わる言葉・口癖を列挙してみましょう。

例:「私は数字に強い」「自分は○○が上手だ」「人の話を聞くのが得意」「○○には自信がある」「自分には○○の才能とセンスがある」など































ワーク2: 自分自身のネガティブなセルフトークを洗い出す

次に、自分自身に対することで、自分を低く評価していることや短所・欠点、卑下するような言葉、ネガティブな口癖を列挙してみましょう。

例:「いつも失敗ばかりしている」「○○の成績が伸び悩んでいる」「今月もお金がない」「いい出会いに恵まれない」「自分は○○が苦手で下手だ」「○○には自信がない」「運転で事故をよく起こす」など































セルフトークとは?

ライフィングコミット 杉本

セルフトークとは、「自己対話」「自分自身に語りかける言葉」のことなのですが、セルフトークに関する重要な法則とは、次の一点に尽きます。

なぜなら、自分の発した言葉を一番に聞いているのは、自分自身の脳と潜在意識だからです。

セルフトーク ⇒ セルフイメージ ⇒ コンフォートゾーン ⇒ 現実・パフォーマンス・成果

※ コンフォートゾーンとは、「無意識に居心地がよいと感じる環境や空間や領域」のことです。コンフォートゾーンこそが、身の回りの現実世界を形成、創造します。

「言葉が人生を決定する」

「潜在意識は、超高性能テープレコーダーのようなものだ」

「自分と話すときには、つねに現状の世界がどうなっているかを自分自身に告げています。認識し経験したことを解釈し、思考を通して頭の中にイメージをつくり上げます。その中にはセルフイメージも含まれます。自分自身の思考と言葉で、自分のための環境と限界と基準をつくり出しています」

ルー・タイス(コーチングの創始者)

「言葉には人生を左右する力があるんです。この自覚こそが人生を勝利に導く最良の武器なんですよ。絶対に消極的な言葉は使わないこと。否定的な言葉は口から出さないこと。悲観的な言葉なんか、断然もう自分の言葉の中にはないんだと考えるぐらいの厳格さを持っていなければダメなんですよ。運命だって、心の力が勝れば、運命は心の支配下になるんです」

「他人の喜ぶような言葉や行いを、自分の人生の楽しみとするという尊い気分になって生きてごらん、今日から。常に善良な言葉、人を勇気づける言葉、人に喜びを与える言葉っていうような、言葉のみを使っている人、そういう人は心がけなくても、人に幸福を分けている人だよ」

中村天風(思想家)

セルフトークの2つの極意


コーチングにおけるセルフトークへのアプローチというのは、主に2つの方向性が考えられます。

セルフトークへのアプローチ
  1.  ゴール達成にふさわしいセルフトークをする

  2.  ゴール達成に矛盾するセルフトークや口癖に気づき、それをやめる

① ゴールにふさわしいセルフトークをする


セルフトークの正しい使い方、極意というのは、何といってもまず第一に、「目標やゴールに対して肯定的な表現や言葉のみを使う」ことです。

セルフトークに関するコーチングでのこれ以上の秘訣・奥義は存在しません。

本質的に、セルフトークでやるべきこととは、これだけなのです。あとのことは、この本質に付随する付け足しのようなものです。

ですから、この前提として、ゴールや目標が定まっていないことには、その人にとっての正しいセルフトークというのは存在し得ません。

ゴールが先にあって、セルフトークが決まるのです。


逆に言うと、ゴールさえきちんと定まっていれば、自分のあるべき正しいセルフトークの内容・あり方というのは、自然に見えてきます。

例えば、今の会社で「営業成績No.1」という目標を打ち立てたとして、「先月も成績がなかなか振るわなかった」などと仕事仲間たちと愚痴をこぼしているようではもってのほかですし、「No.1」が目標なら、その目標を達成している自分を想像しながら、その自分がゴールの世界で日々どんな様子で、どんな言葉を使っているのだろうかとイメージをふくらませていけば、「自分は仕事ができる」とか「自分はクライアントの最大の味方だ」「営業は得意だ」「ビジネスは楽しいし、自分には成果が出せる」といったセルフトークが好ましく自分にふさわしいものであることは、だんだんと分かってくるものです。

ライフィングコミット 杉本

あなたのゴールが、あなたのあるべき自然で正しいセルフトークを指し示してくれるのです。

そして次に、見えてきた「自分のあるべき正しいセルフトークを自分自身に対して積極的に取り入れていく」意識を持ち続けることが非常に重要です。

② ゴールと矛盾するセルフトークをやめる


上記の内容を考えると当たり前のことなのですが、目標やゴールを達成できる自分にふさわしくないセルフトークをやめることも不可欠です。

ところが、これが多くの人にとってはなかなか難しく、うまくいきません。多くの人は、自分が日々発している言葉や口癖に対し意識が希薄かほとんどなく、無頓着だからです。

ひとは、自分が日常で発している言葉を無自覚かつ、全然知らないものなのです。

一例ですが、「ビジネスで大活躍をする実業家・起業家」を夢見る人がいたとして、そのようなゴールを達成できる人物が「いつもお金がない状態」であるはずはありませんが、そんな夢を思い描きながら「お金がない」とか「健康や体力に自信がない」などという類のセルフトークをしている人は、世の中に多く存在します。

「アファメーションが効かない」という人もこのパターンが非常に多く見受けられます。

「私は年収○○万円を稼ぎ、世界中を飛び回り、活躍し続けている。ビジネスとその成果を楽しみ、満喫している」などというアファメーションを毎日丁寧に唱えている一方で、友人や家族との会話で、「お金がなくて仕方がない」「なかなか成果が表れなくて困っている」などと口走っていたら、せっかくの唱えたアファメーションのやる意味と効果が吹き飛んでしまいます。

③ セルフトークの観察


ここで、最も重要なことは、セルフトークへの意識と観察です。

  1.  あなたは日々どんなポジティブな言葉をよく使っていますか?




  2.  あなたは日々どんなネガティブな言葉をよく使っていますか?




  3.  あなたの”口癖”は何ですか?




  4.  あなたは他人との会話の中で、自分のことをどのように表現していますか?




  5.  他人との会話の中で、あなたはどんな言葉を受け入れていますか?

    あなたは「忘れっぽい人ね」「不注意ね」「○○が下手ね」「事故を起こしやすい性格ね」などと言われて、「そうだよな~」などと頷(うなず)いたり、他人の評価や言葉を安易に受け入れてはいませんか?




  6.  あなたは、自分の放つ言葉に意識と注意をきちんと持っていますか? 言葉は人生を左右するし、翻弄もするのです。




  7.  あなたが今後、積極的に取り入れたいセルフトークや口癖はどのようなものですか?




  8.  アファメーションはありますか?




アファメーション例文①

私はゴール世界の自分にふさわしい魅力的な思考や言葉だけを使っている。ゴールに対して肯定的な映像・言葉・感情だけを発している。

アファメーション例文②

‪私は前向きな言葉を使い、ゴールの世界にふさわしいマインドを創り上げている。そうして自分自身にとっての理想的な世界を創造し続け、自身が思い描く最高の人生を満喫している。

アファメーション例文③

私たちは前向きな言葉を使っている。私たちの言葉1つ1つは、自分にも相手にも、毎日出会う様々な人たちにも、素晴らしい影響を与えている。お互いの信頼がさらに深まり、幸せが増していくのを日々感じていて、嬉しさに心踊っている。

セルフトークの盲点


セルフトークの盲点になりがちなのが、「メール」「絵文字・スタンプ」です。セルフトークは口から発する言葉だけではなく、メールで打つ文字や文章、多用する絵文字やスタンプも含まれます。

最近流行りのLINEスタンプですが、あなたは日々、どのような絵文字や記号、スタンプを使っていますか?

例として挙げれば、太ったキャラクターのあいさつスタンプは、「自分はそのキャラクターデザインの体型そのものだ」と表現しているようなものです。

不細工なキャラクターが可愛さ・愛らしさとして流行ることがありますが、現実は、その不細工さやキャラクターの内容が自分自身のマインドと潜在意識に宿ることになります。

つまり、絵文字やスタンプとは、文字情報ではありませんが、じつは、自分に対する「非言語アファメーション」なのです。「スタンプ=自分の姿」という感覚はとても大切です。


今まであなたが他人に送ったメールの文面と絵文字やスタンプを送信履歴で確認してみてください。

ライフィングコミット 杉本

過去にあなたが送ったメールやスタンプがセルフトークであり、アファメーションであり、すぐ招かれる未来・将来のあなたの姿です。

セルフトークとスコトーマ


セルフトークと「スコトーマ」との関係について、少し説明をしておきたいと思います。

スコトーマとは、心理的盲点のことです。

例えば、新聞の広告欄に経営コンサルティングの広告があっても、経営に関係のない、もしくは興味のない人にとっては、その広告は目に入りません。

糖尿病完治なんていうすごいタイトルの本がのっていたとしても、糖尿病に関わりのない人は気にも留めないでしょう。

道を歩いていて、フェラーリやランボルギーニがかっこよく走り去っていっても、クルマに興味のない人は、そのクルマが通ったことに気づきもしません。

目に入らない、気づかない対象を「スコトーマ(心理的盲点)」といいます。


人は、自分にとって重要なものや緊急性の高いもの以外は見えないのです。

どうして見えないのかというと、自分に関係のないものは、脳がその情報を自動的に遮断するからです。脳にはあらかじめ情報のフィルターシステムが備わっていて、自分に余計な情報は意識に上がらないようになっているのです。

だからこそ、私たちは、余計な情報に振り回されず、物事に集中したり、気を惑わされずに生きていくことができます。

私たち人間は、セルフイメージに合致したもの、自分のコンフォートゾーンの内側のモノに対して、よく見えるようになっています。

反対に、セルフイメージに合致しないもの、コンフォートゾーンの外側のことに対しては先の脳のフィルターシステムが働き、スコトーマを築き、見えなくなります。


ライフィングコミット 杉本

スコトーマは、セルフイメージによって決まります。

そして、そのセルフイメージを形成したり、大きな影響を与えるのが、セルフトークです。

ですから、セルフトークの使い方ひとつで、本人は無自覚かもしれませんが、見えるものと見えないものが決まったり、変わってしまいます。

これがセルフトークとスコトーマの関係です。

日々使う言葉が私たちの認知に非常に大きな影響を及ぼし、人生を良くも悪くも左右するし、言葉の使い方ひとつで翻弄される場合だってあります。

  •  「出会いがない、いい恋人が見つからない」が口癖の人がいたら、いい出会いと素晴らしい異性の存在を脳がスコトーマにして、隠してしまいます。

  •  「お金がない」が口癖だと、目の前に素晴らしいビジネスチャンスや仕事、稼ぎ方があっても、気づけなくなります。

  •  自分の病気や不健康に関する言葉を口にしていると、病になる方法ばかりが目の前に現れ、病気が進行してしまいます。健康になるための方法は見えなくなるのです。

コーチングの創始者 ルータイス

自分自身に語りかける言葉は注意深く選んでください。

自分との対話によって、何かに向かわせることも、引き離すこともできます。

成功者のセルフトーク


これまで説明してきたセルフトークの話を踏まえながら、ぜひ以下の実例をよくよく吟味してみてください。言葉に関するこれまでにない大きな学びと気づき、セルフトークの奥義が垣間見えるはずです。

かの有名な「松下幸之助(1894~1989)」さん。パナソニック(旧松下電器)創業者。経営の神さまと謳われ、一代でパナソニック・グループを築き上げた人物です。

誰もが頷くこの方の偉業はどのようにして為されたのか、気になるところです。

松下さんの口癖に、「自分はツイている、幸運だ」というのがあります。このセルフトークは成功を最も引き寄せる可能性のある言葉です。

松下さんは通勤用の船に乗っていました。

そして、偶然そばを通りかかった船員が足を滑らせて、海に落ちってしまったそうですが、落ちた船員がとっさに松下さんに掴まり、松下さんも一緒に海に落ちてしまったのです。

松下さんは泳げなかったそうです。

この時、松下さんの言ったことは、「自分は本当にツイている」と。

普通の人ならこんな時、「なんて不運なんだ」とでも言ってしまうものでしょう。しかし、彼は違います。

「普通なら溺れて死んでしまうところを、救助されて助かったのだから、自分はなんて幸運で本当にツイている」と…

これが松下幸之助さんの「口癖力」なのです。

【松下電器の経営理念「水道哲学」】

産業人の使命は貧乏の克服である。

そのためには、物資の生産に次ぐ生産をもって、富を増大しなければならない。水道の水は価(あたい)あるものであるが、通行人がこれを飲んでも咎(とが)められない。それは量が多く、価格が余りにも安いからである。

産業人の使命も、水道の水のごとく、物資を無尽蔵にたらしめ、無代に等しい価格で提供する事にある。それによって、人生に幸福をもたらし、この世に極楽楽土を建設する事が出来るのである。

松下電器の真使命もまたその点にある。

日本の悪しきあいさつ習慣を正す


今日からあなたにひとつ、お願いがあります。

ある言葉を置き換えて欲しいのです。

誰かが出かけるとき、「気をつけて〜」などと言っていると思います。誰かが帰るときや何かが終わったときに「お疲れさまでした」などという言葉を使っていると思います。

これらの言葉は脳に対して、「物事は気をつけるべき、危ない場所だから」とか「物事は疲れるのが当たり前」という前提で話をしてしまっていることになります。脳にそのような暗示をかけていることになります。脳にそうした”条件づけ”を与えているのです。

これでは脳は、「世界とは危ないところ」「疲れる世界」と認識し、潜在意識が本当にそのような視界や世界を創造してしまい、実際に私たちはそうした体感を得ることになります。

世界を否定的にとらえるようになり、否定的な言葉を使えば使うほど、否定的な世界をどんどん強化していってしまうのです。

「言葉が先、現実は後から」というのがマインドのカラクリ、言葉の法則です。


今日から早速、言葉を置き換えてください。

言葉はポジティブなもの、ポジティブな体感や感覚が得られるものであれば何でもいいのですが、例えば、「楽しんできて〜」「お楽しみさまです」「お楽しみさまでした」「ごきげんよう」などというのは、いかがでしょうか。

たったこれだけのことで、人生が劇的に変わります。素晴らしい幸福の世界が、目の前に広がるようになります。

発する言葉というのは、それほどまでに計り知れない影響力があり、実際に言葉には本当にそのような力が宿っているのです。

英語では朝起きたとき、「Good Morning!!」と表現します。文字通り、「素晴らしい1日のスタート」なのです。


良いことが言えなければ、何も言わない方が良い。

ある会社の社長は、面白い悩みを抱えていた。毎日、朝から晩まで、問題にばかり襲われていた。

従業員やマネージャーが彼の事務所に入って来て言う。「問題がある。今月の売上が落ちている」「問題がある。大切な従業員が辞表を提出してきた」「問題がある。大きな取引先がクレームを出している」「問題がある…」

これはごく自然なことである。なぜならば、問題は上に浮くし、最後はトップの机に来るようになっているからである。

いつの間にか、この社長は落ち込み、朝起きて会社に行くと考えるだけで憂鬱になってしまうようになった。

そこで、この社長は「プラス言語」の力を発見し、ひとつだけ変えることにした。

従業員に通知を出し、社長室で「問題」という言葉を使用することを禁止した。社長室で「問題」という言葉を口にする従業員は即解雇すると言うのである。

従業員は反発した。「だって問題が多いじゃないか。それについて話し合わないといけないし。いったい何と呼べばいいのか」

社長は答えた。「仕事と呼べ」

仕事はプラスの言葉である。辞書によれば「仕事とは目的または結果を追求するための肉体的・知的活動である。また特にお金を稼ぐ目的でそうした活動を行なうときに用いる」という。

それに対して、「問題」というのは「乗り越えなければマイナスな状況」をいう。

従業員たちはしばらく考えてから、社長の言うことが正しいと分かった。すべてが仕事に過ぎない。

顧客のクレームは、商品開発の仕事、または顧客に対するフォローの仕事に過ぎない。売上の減少は、さらなる営業またはマーケティングの仕事に過ぎない。

鍵になる従業員の退職は、リクルーティングの仕事に過ぎない。

従業員は、毎日社長室に来て、言い出す。

「社長、営業の仕事が発生しています…」「知らせてくれてありがとう。だからこそ、あなたを雇ったのだ。その営業の仕事の結果をまた報告してください」

90日間経ったとき、社長は毎日午後4時半に帰宅できるようになっていた。問題はすべてなくなっていた。プラスの態度で仕事に取り組んでいる従業員がいただけである。

ジェームス・スキナー著「お金の科学」p67より引用

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