コーチング用語集

エフィカシーの意味と高め方とは?

この記事では、コーチングにおける最重要キーワードのひとつである「エフィカシー」について、その意味と内容と具体的な高め方を解説します。

エフィカシーとは?

エフィカシーとは自負心、自己効力感、
自分自身の「能力に対する自己評価」のことです。

脳とエフィカシーの法則

「できる人」と「できない人」との違いとは、「できる」と思うか「できない」と思うか、その「脳の前提条件の違い」でしかありません。

人間の脳は、「できる」と思ったことは必ず実現し、またその逆に「できない」と思ったこともその通りに実現してしまいます。

すなわち、人間の能力や成果とは、「できる」と思うことによって発揮され、成功の大きさとは、いかに大きく高い目標に対して「できる」と確信することができるかにかかっています。

目標や志が高く、大きくなればなるほどに、人間はそれに向かって大きく成長をしていくことができるのです。

コーチングという体系において、「エフィカシー」という概念は大変重要です。

コーチングとは、「人生の目標であるゴールを設定し、そのゴールを達成するためのマインドの上手な使い方の技術」のことを言いますが、そのゴールが達成できるか否かを最も本質的に決定しているのが、自分自身に対する信念や思い込み、セルフイメージであり、とりわけエフィカシーが非常に大きな位置を占めるからです。

エフィカシーが高いと、人は成功します。

自分自身に対する強い信念と確信によって、セルフイメージが高まり、そのセルフイメージによって、人はその後の人生をどのように生きるか、どのような環境に身を置くことができるのかが決まってしまうからです。

コーチングの場合、エフィカシーとは「自分のゴールを達成することができるという自分自身の能力に対する自己評価」という定義があります。

つまり、エフィカシーこそがゴール達成の本質であり、根源であるという考え方・概念のことです。

エフィカシー ⇒ セルフイメージ ⇒ コンフォートゾーン ⇒ 成果・パフォーマンス ⇒ 身の回りの現実世界(ゴール達成)

エフィカシーを決定する要因


エフィカシーやセルフイメージこそがその人の人生と、コーチングにおけるゴール達成の本質であることは前述したとおりです。

それでは、エフィカシーとは、私たちの人生や日常生活の中で、具体的にどのように影響され、また影響しているのか、その辺りの流れとカラクリについて、解き明かしていきましょう。

① エフィカシーを下げる要因


まずは、「エフィカシーを下げてしまう要因」から見ていきましょう。これを理解することで、自分自身の大切なエフィカシーを上手に守ることができるようになります。

1-1: ゴールは他人に言わない


これは、コーチングを実践するうえで、基本中の基本になります。

ゴールや目標、さらにつけ加えると、アファメーションは、むやみやたらに他人に言ったり、見せてはいけません。

”ドリームキラー”が現れて、ゴール達成を邪魔されるからです。そうして、エフィカシーを落とされてしまうからです。

ドリームキラーとは文字通り、「夢を壊してくる人」のことを言いますが、よくあるパターンとして、「僕は世界を跨(また)ぐ偉大な芸術家になりたいんだ」と相手に伝えて、「そんな食えない仕事はやめておけ」「もっと堅実な仕事を見つけなさい」などと言われてしまうことです。

せっかくの高い志と人生のゴールを設定しても、それを身近な人に否定され、「君には無理だ」「それは君には難しい」などと身勝手に評価を与えられ、やる気を削がれ失い、エフィカシーを下げてしまうといったことはよくあることです。

「ゴールやアファメーションは他人に言わないこと」、これが最も基本的なドリームキラー対策です。

1-2: 他人の評価は本当の評価ではない


エフィカシーの定義を、先ほどこのように表現しました。

エフィカシーとは、「自分のゴールを達成することができるという自分自身の能力に対する自己評価」のことです。

ここで注目していただきたいのは、「自己評価」という部分です。

評価というと、一般的に考えられているのは、「他人による評価」しかないと私たちは無意識に考えてしまいます。

一時的な評価、テストや様々な成績による結果などで、私たちは他人から一方的に評価を下される場合がほとんどです。事と次第によっては、このことが自らの自信を失い、やる気をなくし、エフィカシーを下げてしまうのは、世の中に非常に多く見受けられる状況です。

よくよく冷静に考えてみると、他人の評価というのは、非常に無責任なことと言わざるを得ません。

一部のデータ、その場かぎりのテストや成績等で、果たして本当にその人の評価というものが正当かつ的確にできるものなのでしょうか?

人によって信念や状況や環境も違います。目指すべき世界観やゴールも多種多様で、異なっていて当然なのです。

目指すべきものが変われば、それに必要なもの、能力やスキル等も当然変わってきますから、万人が同一のテストや成績によって、その人の”評価”を下されるというのは理不尽きわまりないことなのです。

もちろん、テストや試験で現状の理解度の把握ということはあり得ます。ただし、それが絶対的なその人の評価では決してないということです。


例をひとつ挙げましょう。

女優を目指している若い女性が一人いたとしましょう。

彼女が学校の数学のテストでひどい点数を取ってしまったとして、何が問題だというのでしょうか? ベクトルや複素数や微分積分が分からなくて、何か困ることがあるのでしょうか?

女優になるための勉強を積み重ね、スタイルを磨き、女優に必要な要素とスキルをひとつずつ丁寧に学んでいったら、いつかは活躍できる素晴らしい女優になれるでしょうが、それで数学のテストの点数が上がることはありません。

しかし、数学のテストの点数と女優になるという目標の間に、何ら関係もなければ、影響もほとんどないはずです。

そして、数学のテストの点数によって低評価を与えられ、それがまるで、その人の人格と人生の低評価、社会的評価を受けているかのように思われ、錯覚し、本人も「私はできない人間なんだ」などと思うようになっては、言語道断な話ではないでしょうか?


じつは、評価というのは、その人の目指すべき行先やゴールが明らかでないかぎり、正当にできるはずのないものなのですが、自分の本当のゴールを知っているのは、自分自身だけなのです。

ですから、コーチングでは基本、他人の評価を使いません。自分自身による「自己評価」を使います。評価は自分で自分に下すのが、コーチングにおける正しいマインドの使い方になります。

1-3: 他人との会話と評価の受け入れ


夫婦での会話を例に、多くの人が無意識に自己評価やセルフイメージを下げてしまうパターンを見てみましょう。

夫婦の会話: 玄関先で夫が出かける間際の会話です。

妻:「気をつけて行ってきてね」

夫: 「行ってきま~す」

妻:「あなたは事故を起こしやすい性格なんだから、本当に運転気をつけてよ」

夫:「そうだよな、この前もちょっとぶつけたし、俺は事故をよく起こすんだよな~」

妻:「本当に気をつけて。またやったら保険料がどんどん上がっちゃうよ」

事故をよく起こす人は、もちろん、たまたまの不注意や不可抗力というのもありますが、概ね、その人のセルフイメージが非常に強く影響しています。

「保険金支払い額の80%を保険加入者の20%の人が占める」という”パレートの法則”は有名ですが、事故をよく起こす人というのは概ね決まっていて、エフィカシーやセルフイメージの低さに原因があります。

先の夫婦での会話で何が問題なのかというと、「あなたは事故を起こしやすいんだから」と夫が妻に言われて、それを夫が素直に受け入れ、「自分は事故を起こしやすい人間なんだ」と自分自身にネガティブな暗示をかけている点です。

安易な他人からの評価の受け入れは、自分のエフィカシーを下げ続ける無限ループに陥ります。

「自分は大丈夫、ツイてる」「私は運転がうまい」「運転は楽しくて素晴らしいものだ」などと、頭の中での自分自身に対するセルフイメージを変えて、エフィカシーを高め、コンフォートゾーンを事故を起こしやすい人格から、ゴールを達成できるにふさわしい人物に変えていかなくてはなりません。


コーチングの創始者 ルータイス

どうしたらあなたや子供たちにとって、より価値ある人生になるでしょうか?

ネガティブな刷り込みに抵抗することを学ばなければなりません。

1-4: 謙遜と比較


日本人文化として、「謙遜(けんそん)」はひとつの礼儀となっています。

謙遜は、セルフイメージを低下させる場合があります。

相手に褒められて、「大したことないですよ」「自分なんかまだまだですよ」「あの人には到底及ばないし、敵わないですよ」「自分は失敗ばかり多くて」「自分よりすごい人は世の中にいっぱいいますよ」などという返答は、よくある謙遜のパターンです。

これらの返答による言葉は、脳内への自己暗示やアファメーションとして見たとき、非常にマイナスに働き、エフィカシーやセルフイメージを極端に低下させます。

他人との比較も、自己評価を下げてしまう要因になっています。


謙遜には十分に注意をする必要があります。

褒められたとき、他人からの高い評価を受けたとき、それを素直に受け入れ、「ありがとう」と言うべきです。

こうすることで、大切なエフィカシーやセルフイメージを高く保ち、マインドを大事に守ることができます。

② エフィカシーを高めるために


さて、それでは次に、上記のエフィカシーを下げてしまう要因を踏まえつつ、今度は「エフィカシーを直接的に高める方法」について考えていきましょう。

2-1: 自分を信じる


エフィカシーを高めるために最も重要かつ根本的なことは、ありきたりな表現になってしまいますが、「自分を心から信じる」ということです。

「何を当たり前のことを?」と感じる方もいるかもしれませんが、しかし、これが本当に大切なことなのです。なぜなら、多くの人は言葉の力や言霊(ことだま)の効力を過小評価し、自分を卑下するような表現を平気で使っているからです。

言葉には人生を左右する力があるんです。この自覚こそが人生を勝利に導く最良の武器なんですよ。

絶対に消極的な言葉は使わないこと。否定的な言葉は口から出さないこと。悲観的な言葉なんか、断然もう自分の言葉の中にはないんだと考えるぐらいの厳格さを持っていなければダメなんですよ。

運命だって、心の力が勝れば、運命は心の支配下になるんです。

中村天風(思想家)


自分自身のことや、自分の潜在能力の力を心から信じることが、エフィカシーを高める第一歩です。

自分で自分を信じてやらなくて、誰があなたを生涯一生信じ続けてくれるというのでしょうか? それはまず、自分自身からなのです。

  •  「私にはできる」

  •  「自分にならやれる」

  •  「自分はすごいやつなんだ」

  •  「私には十分な能力と才能がある」

  •  「私はゴールを達成できるにふさわしい人物だ」

上記のように、自分自身を心から信じ、肯定してやることです。

現実に、世の中の成功者、成果を出している人たちというのは、このようにして自己肯定し、セルフイメージを高め、ゴールを達成していきます。

より本質的に言えば、「いかに自分自身の脳や潜在意識に対して、より肯定的でセルフイメージを高める言葉を語りかけているか」ということでもあります。

2-2: 成功した時・失敗した時


上記の「自分自身に語りかける言葉」という意味での続きの話になりますが、「成功した時」と「失敗してしまった時」の自分自身に対する態度や言葉がけもまた、エフィカシーを高める上で非常に重要です。

うまくいった時
  •  「自分らしい」

  •  「よくやった」

  •  「私はすごい」

  •  「この調子だ、絶好調だ」

  •  「自分はツイている、運がいい」

失敗してしまった時
  •  「自分らしくない」

  •  「もう二度と繰り返さない」

  •  「この次はこうする、○○する」

  •  「絶対に大丈夫だ」

  •  「私は成功できる人物だ」

2-3: 過去の成功体験に浸る


人はとりわけ、過去の成功体験を忘れがちになり、反対に、失敗体験ばかりが強く記憶に残り、よく覚えているものです。

ですから、自分の過去の成功体験や成果、功績などを思い出して、そのときの感情や気分に浸ることは、エフィカシーを高めるのに有効な方法です。

ワーク: 成功体験に浸る

あなたの過去の偉大なる成功体験、誇らしい成果、輝かしい功績などをまずは10個、書き出してみましょう。




















































2-4: アファメーション


アファメーションとは、ゴールを達成できる自分とセルフイメージを築くために、言葉のイメージ喚起力を利用する方法です。

ゴールの世界にいる自分から見える自分自身の姿や世界のあり方を文章の形で表現し、それを声に出して読み上げることです。

アファメーションの本質とは、「エフィカシー」と「ゴールの世界の臨場感」を高めることに他なりません。

アファメーション例文①

私の世界に通用するビジネスと情報発信は、人々に大いなる感動と喜び(、幸福と繁栄)をもたらしているので、瞬く間に世界中へと拡がっていって、嬉しい。

アファメーション例文②

私は知性と人徳を兼ね備えた理想的な人格の持ち主。魂の成長、自身の魅力を生涯磨き続けている。世界中の様々な場所に、多くの素晴らしい友人たちがいてくれる。

アファメーション例文③

私は抜群のルックスとスタイルの良さ。人々が思わずハッと目を留めてしまう、そんなオーラと装いと佇まい。卓越したファッションセンスがあり、お洒落でカッコよく美しく、常に人々を魅了し魅(ひ)きつける存在で、誇らしい。

2-5: 成功者の話を聞く


成功者の体験談、尊敬する師やコーチからの叱咤激励は、私たちに勇気とやる気を与えてくれます。

エフィカシーの高い人と一緒にいると、エフィカシーは高まるのです。

やる気のある人や意識の高い人、志の大きな人たちの存在と言葉は、エフィカシーの源泉です。

世の素晴らしい人たち、成功者たち、エフィカシーの高い人たちに積極的に会いに行ったり、話を聞くようにしましょう。彼らはあなたに大いなる気づきと心の財産を与えてくれるに違いありません。

コレクティブ・エフィカシー


「コレクティブ・エフィカシー」とは、集団的エフィカシーのことです。

上記のエフィカシーは、対象が個人に関するものでしたが、コレクティブ・エフィカシーの場合、組織や何らかの集団・チーム全体に関わるエフィカシーのことです。

個人において、エフィカシーが高まると、高い成果やパフォーマンスを発揮できることは前述しましたが、企業や組織、何らかの集団の場合においても同様で、組織全体で高い成果やパフォーマンスを生み出すためには、その組織全体のエフィカシーであるコレクティブ・エフィカシーを高める必要があります。

そして、その方法はというと、個人の場合と全く同じです。自分たちが自分たち自身のために自己評価を高め合い、あるいは、同じ組織や集団に属する者たち同士で、互いにエフィカシーが高まり合うような言葉がけであったり、そういった組織カルチャーを作ることです。

  •  「君ならできる」

  •  「あなたなら必ずうまくいく」

  •  「私はあなたを応援する」

  •  「私たちは必ず成功をする」

  •  「私たちは素晴らしい組織であり、存在だ」


こうしたコレクティブ・エフィカシーを高め合うような環境と組織文化を醸成し、身を置くことができれば、それは互いのエフィカシーを高め合う相乗効果として、自らも圧倒的に高いエフィカシーを獲得することができるようになります。

そのためには、エフィカシーという考え方や、自分たち自身に語りかける言葉の影響力と重要性を、組織に関わる人たちすべてがしっかりと認識し、理解し、実践していくことが必要不可欠です。

個人が高いゴールを設定し、そのゴールを達成するための高いエフィカシーが重要になるのと同じように、組織全体が組織の崇高なる理念や壮大なゴールを実現するためには、組織全体に関わるコレクティブ・エフィカシーを徹底的に高めることが絶対条件です。

それは、組織・集団というのは、個人というマインドの集合体であって、人も組織も、思いもしないことは、決して実現できないからです。


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