最強のアファメーションというと、何やら期待を持たせる大そうなタイトルですが、コーチングやマインド改革を実践している人にとって、誰しも気になるテーマなのではないかと思います。
なので、こうしたタイトルで記事を書いてみようと思うのですが、最初に断りを少々入れておくと、”最強”というのは、言うほど簡単なことではありません。
なぜかというと、人によって最強の中身や定義が異なるからです。コーチング的に言うと、その人によってゴールが違うからです。
そもそもアファメーションとは、何のためにするのかというと、人生の目標であるゴールを達成するためです。
人によって、目指すべきゴールが違うのは当然ですから、アファメーションも人よって千差万別であるべきで、最強のアファメーションというのは、この観点から見ると、理にかなっているとは言い難いのです。
最強のアファメーション
とは言うのもの、やや無茶は承知のうえでも、何らかの最強と考えられるアファメーションのいくつかをここで提示することができれば、それはそれでアファメーションに悩む人にとって、それなりの手助けと指針になるものとも思います。
こういった前提のうえに立って、それではさっそく、私が文字通り最強と考えられるアファメーションを提案してみたいと思います。
- 私は、この身を授けてくれたご先祖さま、両親に感謝します。
- 私は、応援してくれる家族や親族に感謝します。
- 私は、お世話になった恩師に感謝します。
- 私は、支えてくれる友人や知人、仲間(社員)やお客さまに感謝します。
- 私は、命の根源、天の恵みに感謝します。
- 私は、食べ物や大地の自然に感謝します。
- 私は、日本国と天皇、故郷に感謝します。
- 私は、天を敬い、天の計らいに感謝します。
- 私は、豊かさの象徴、時間とお金、言葉と知識に感謝します。
- 私は、自分の生命、心と体に感謝します。
※ 適宜、好みによって修正を加えてください。
※ アファメーションは毎日、”声に出して”読み上げてください。理想は”毎日朝晩”です。
私はワクワクし、笑いに包まれ、人の心に火を灯し、目の前のあなたに向けた親愛な聞く力と共感力、色彩豊かな表現力で、魂揺さぶる感動や喜び、儲けを与えている。
※ 適宜、好みによって修正を加えてください。
※ アファメーションは毎日、”声に出して”読み上げてください。理想は”毎日朝晩”です。
解説1: アファメーションのカラクリ
1-1: アファメーションのメカニズム
アファメーションとは、ゴールを達成するためのツールです。
さらに言うと、ゴールを達成するための「高いエフィカシー」と「強い臨場感」を獲得するための方法がアファメーションなのです。
これについて、少々解説をします。
1-1-1: ゴール達成とアファメーションの関係
コーチングにおけるゴール達成方法とは、「ゴール達成にふさわしい自分とマインドづくり」という一言に尽きます。
人間は、セルフイメージどおりの人生を歩みます。潜在意識の働きとは、セルフイメージに合致した行動を私たちに取らせます。
ですから、セルフイメージをゴールを達成できる自分にふさわしいものにすることができれば、潜在意識の働きによって、あとは自然にゴールを達成することができるというメカニズムです。
では、そのゴール達成にふさわしい自分とマインドとセルフイメージをどうやって築くのかというと、コーチングの場合、「アファメーション」を使います。
アファメーションを声に出して読み上げることによって、その言葉の内容とアファメーションが描く世界観を潜在意識に対して刷り込み、ゴール達成をより加速させ、ゴール達成を実現するのです。
1-1-2: アファメーションの目的はエフィカシーと臨場感
ゴール達成を可能にするマインドづくり、セルフイメージの形成に欠かせない要素とは、「高いエフィカシー」と「強い臨場感」です。
エフィカシーとは、「ゴールを達成することができるという確信」であり、「ゴールを達成する自己能力の自己評価」のことです。
人は、エフィカシーが高いと成功します。エフィカシーに見合った自分とセルフイメージを形成するのがマインドの働きです。
ですから、ゴール達成の確信というべきエフィカシーを高めることが必要不可欠なのですが、そうしたマインドを築き、ゴールの世界を潜在意識に対して刷り込むのがアファメーションの役割というわけです。
また、「ゴールの世界の強い臨場感」という要素も必要不可欠になります。
コーチングを実践する者にとって、人の脳内には、潜在的に「今の現実世界」と「夢見るゴールの世界」の2つが内在しています。
そして、どちらの世界観が、自らにふさわしいセルフイメージとして潜在意識に選択されるのかというと、臨場感の高い方なのです。
ですから、ゴール達成を望む者にとってすべきこととは、脳内において、今の現実世界よりも、ゴール側の世界の臨場感を強める必要があります。
アファメーションを読み上げることによって、ゴール側の世界観と臨場感を次第に強化していき、脳をその気にさせ、「私はゴール達成にふさわしい人物である」という刷り込みを潜在意識に対して行います。
結果として、潜在意識はゴールの世界を自分にふさわしい世界観として認識し、選択し、ゴールに見合ったセルフイメージを形成し、私たちはゴールを達成できるということになります。
本質的に、高いエフィカシーも強い臨場感も、ゴール側のリアリティという意味で同じものになります。
アファメーションとは、ゴールのリアリティそのものだということです。
1-2: アファメーションのつくり方
- 個人的なものであること
- 肯定的な表現のみを使う
- 現在進行形で書く
- 達成しているという内容にする
- 決して他人との比較をしない
- 動きを表す言葉を使う
- 感情を表す言葉を使う
- 記述の精度を高める
- バランスをとる
- リアルなものにする
- 秘密にする
アファメーションは上記の11のルールにしたがって書きます。
このルールをなるべく忠実に満たすことによって、アファメーションとしての効果を最大限に発揮させることができます。
そのエッセンスはというと、「ゴールの世界の臨場感」です。
上記の11のルールを満たすことによって、ゴール側の臨場感は最大限に高まり、ゴール達成を加速させます。
それぞれのルールの詳しい内容とメカニズムに関しては、下記の記事に解説をゆずります。
1-3: アファメーションのやり方
アファメーションができたら、やるべきことはシンプルです。毎日、声に出して読み上げるだけです。
このときのポイントは2つあります。「心構え」と「タイミング」です。
1-3-1: アファメーションの心構え
基本的には、アファメーションは声に出して読み上げていれば、潜在意識に対してゴールの世界が徐々に刷り込まれていき、コンフォートゾーンが現状からゴール側へと置き換わっていきます。
次第に、ゴールを達成できる自分にふさわしいマインドが形成され、ゴール達成に必要な行動がごくごく自然に取れるようになり、ゴール達成が加速されます。
ただ、より効果的なアファメーションの読み方というのは当然あって、アファメーションを声に出して丁寧に読み上げながら、その世界をじっくりと味わい、ゴールを達成した時に感じるであろうワクワクした感情とともに、ビジュアライゼーション(イメージ)をするということです。
アファメーションの本来の役割とは、ゴールの世界の臨場感を高めることですから、アファメーションをゆっくりと丁寧に読み上げながら、それが喚起する世界と感情をじっくりと味わうことが、すなわちゴールのリアリティとなるのです。
1-3-2: アファメーションのタイミング
アファメーションは、気が向いたときに読み上げることが一番です。
気が向かないネガティブな感情のときに無理をしてアファメーションを読み上げても、ゴールの臨場感など到底高まらないからです。
とはいうものの、一方でアファメーションが潜在意識に対して刷り込まれやすいタイミングというのもあって、「夜の就寝前」と「朝目覚めた直後」です。
理想はこの時間帯にアファメーションを声に出して読み上げ、そのときのイメージと感情をじっくりと味わうことですが、他の時間帯の方が自分にとって最もアファメーションしやすいというタイミングがあれば、それでもかまいません。
とにかく、アファメーションは楽しんで行うことが大前提です。
解説2: 十方拝と運気について
アファメーションそのものの解説はこれくらいにして、それではさっそく、本題に入りましょう。
どうして上記のアファメーションが最強と考えられるのか、そのカラクリとメカニズムに踏み込んでいきます。
2-1: 十方拝とは?
2-1-1: 脳と感謝
人間が最も脳が肯定的になる瞬間とは、どういうときなのかというと、「感謝をしているとき」になります。
感謝をしているとき、そして深く感謝をすればするほど、人は強くなり、脳は最強にポジティブになり、最も能力やモチベーションを発揮しやすい状態になります。
その逆の状態を想像してみれば分かると思いますが、不機嫌で自分本位な状態に陥ると、人は誰かに対して何かをしようという気持ちにはなれませんし、満身創痍でゴールを達成しようとか、気分良く仕事に励もうとか、セルフトークを高めよう、成功イメージをして感情を高めようなどとは思えないのです。
単純に、ゴール達成への確信となるエフィカシー(自己能力の自己評価)が上がりようがないのです。
ですから、人生を成功に導くためには、そしてゴール達成をより確実なものにするためには、ポジティブな感情に満たされている精神状態が不可欠で、それを俗に言う「ご機嫌・上機嫌」と言います。
さらに、脳にとって最高レベルのご機嫌状態をつくるのが、感謝という精神的行為であって、感謝をする人は成功が約束されたのも同然ということができるのです。
2-1-2: 六方拝
六方拝(ろっぽうはい)というのは、仏教に伝わる感謝の技法のことで、東・西・南・北、そして天・地のすべてに、それぞれの方角に手を合わせて感謝を手向ける方法のことを指します。
* 東…自分の血縁になる先祖、両親に感謝
* 西…夫婦や兄弟、家族、親戚に感謝
* 南…先生や上司、人生の師に感謝
* 北…友達や知人、仕事の関係者に感謝
* 天…太陽や月など空の自然に感謝
* 地…動物や植物など大地の自然に感謝
このように全方位に感謝を手向けることによって、あらゆる方面に対して不満の心をスコトーマ(心理的盲点)に隠し、最大限にポジティブな心の状態をつくることができるのが、六方拝の価値とその威力です。
2-1-3: 十方拝
そして、上記の六方拝を発展させ、さらなる全方位に対して脳を最高レベルに肯定的な状態にシフトさせようというのが、ここでご紹介する十方拝になります。
人間は、不満の心を持つと、途端にネガティブな思考と感情に苛(さいな)まれます。ゴール達成に不可欠な”ゴールの臨場感”など消え去ってしまうのです。
それを防ぎ、脳内ネットワークを感謝で満たし、全方位で強化し、感謝の条件づけがなされた真の肯定マインドをつくることができるのがこの十方拝であって、私の知る限り、最高水準のマインド浄化法とも表現することができます。
- 私は、この身を授けてくれたご先祖さま、両親に感謝します。
- 私は、応援してくれる家族や親族に感謝します。
- 私は、お世話になった恩師に感謝します。
- 私は、支えてくれる友人や知人、仲間(社員)やお客さまに感謝します。
- 私は、命の根源、天の恵みに感謝します。
- 私は、食べ物や大地の自然に感謝します。
- 私は、日本国と天皇、故郷に感謝します。
- 私は、天を敬い、天の計らいに感謝します。
- 私は、豊かさの象徴、時間とお金、言葉と知識に感謝します。
- 私は、自分の生命、心と体に感謝します。
※ ”天皇に感謝”とありますが、この部分に関しては話が非常に長くなりますので、今回はこの説明を割愛させてください。
また別の機会に解説を書こうと思っていますが、日本は、じつは今も純然たる陰陽道による呪術国家なのです。その伝統と秘伝は現在も継承され、この恩恵によって今の日本は守られています。
そして天皇家の存在が、それを象徴しているのです。
2-2: 運気を高める方法とは?
運気とは簡単に言うと、その人をプラスの方角、成功へと導く原動力となるエネルギーのことなのですが、運気を高める方法というのは、じつは色々とあって、その中で最も本質的かつ根本となるものが、「利他」です。
要は、相手を喜ばせる力こそが、運気の実力と言って差し支えありません。
相手を喜ばせる要因というのも、色々と考えられるのですが、それを言葉に凝縮して、ひとつのアファメーション例文としてまとめたものが、以下の文言になります。
上記の十方拝を使うか、下記のアファメーションを用いるか、好みと気分で決めて使ってみてください。
もちろん、両方を多用するのなら、より完璧であることは間違いありません。
私はワクワクし、笑いに包まれ、人の心に火を灯し、目の前のあなたに向けた親愛な聞く力と共感力、色彩豊かな表現力で、魂揺さぶる感動や喜び、儲けを与えている。
このアファメーションをさらに発展させたり、メカニズムについて研究したい方は、以下の記事が参考になります。
解説3: 感謝の法則
感謝には、感謝を向けたその対象を増やしたり、拡張しようとする力があります。
感謝というのは、私たちがすでに持っている”良いもの”に集中することです。感謝をすると、持っている”良いもの”が増え、拡張されていきます。
それは、マインドには志向性があって、良いものに集中をすると、マインドはその良いものを増やす方向に働き、結果、その良いものが増えていくからです。
一方で、ネガティブな対象や感情に目を向けていると、その好ましくないものが増えてしまいます。
貧困や病、戦争や差別、妬みや苦しみや恐怖などに焦点を合わせていると、それらが助長されてしまうのです。
ですから、自分がすでに持っているもの、与えられているものに対して、感謝をしなければなりません。それが、私たちが天地自然の摂理と一体になって、成功に導かれる秘訣です。
良いものに集中しよう。
多くの人は、文句を言ったり、弱音を吐いたり、わめいたり、批判したり、周囲のあら探しをしながら、生活している。しかし、そうすればそうするほど、状況はさらに悪化し、文句を言うべき事実が増える一方である。
集中するものは、必ず拡張する。
(中略)
もちろん、自分の過去において、不愉快な出来事もあろう。しかし、その過去を引きずって、悲しがったり、後悔したり、不憫(ふびん)を感じたりし続けることは何の足しにもならない。かえって、それについて考えたり、集中したりすればするほどに、そのエネルギーが増し、その過去の出来事があなたの人生をコントロールするようになるだけだ。
(中略)
日本で、高速道路の入り口に「事故多発」という看板がよく見受けられる。何とばかげた税金の無駄遣いなのだろう。その言葉を理解するためには、事故を想像しなければならない。高速道路に入る運転手に絶対に思い浮かべてほしくないイメージである。この看板は「安全運転」に変えるべきである。
(中略)
脳の中には否定形は存在しない。「赤ではない」という概念を考えることはできない。「赤ではない」と考えれば、考えるほど、結局は「赤」について考えていることになる。
心の中で「ガンを治したい」と言えば、「ガン」について考えている。「もう貧乏でいたくない」と言えば、「貧乏・貧困」について考えている。「彼氏とはもう喧嘩したくない」と言えば、「彼氏と喧嘩すること」について考えている。
自分の心からすべてのマイナスの思い、自分に相応しくないすべてのイメージを追放しなければならない。消極的なニュースを見たり、貧困を表す写真を眺めたり、世界がもう終わりだと説教する人の話を聞いたり、暴力やホラーに満ちた映画を観たりしてはならない。これらはあなたの運命を破壊させるだけだ。
その代わりに、自分の求める現実を表す思いで心を満たすようにしなさい。繁栄、裕福、美、親切、愛、発見、感謝を思うようにしなさい。
ジェームス・スキナー 著「お金の科学」p42,43,70,90より引用
世界最高峰を目指すゴール
これまでお話してきた、感謝や利他というアプローチとは視点が異なりますが、別の意味で最強のアファメーションというと、それは「世界最高」とか、「世界のトップ○○」「世界で最も名の通った○○」「ワールドクラス(世界に通用する世界的な国際的レベル)」といったゴールを表現するアファメーションが、最強と言えるかもしれません。
まずは、どういった分野で世界最高峰を目指すのかをゴール設定し、そしてその世界のあるべき姿・ビジョンを明確にしていき、自分にふさわしいアファメーション、ゴールの世界の自分のセルフイメージに合致したアファメーションを模索していきましょう。
例えば、実業家で世界最高峰を目指すのなら、以下のようなアファメーションが考えられます。
私には世界を良くし、世界を動かす圧倒的なビジョンが明確に見えている。ビジョンとは、現状の外側にあるゴールを達成した将来に、その人が見ている自分と世界の姿のことである。
私は世界を飛び回り、動かす、世界屈指の実業家、投資家。世界中の人々に最も必要とされ、世界を舞台に活躍し、複数のビジネスを心から楽しんでいる。
私の世界に通用するビジネスと情報発信は、人々に大いなる感動と喜び(、幸福と繁栄)をもたらしているので、瞬く間に世界中へと拡がっていって、嬉しい。
私は世界各国に素晴らしい友人や仲間が多く、出会いやご縁、人脈に恵まれ、私の周りにどんどん素晴らしい人達が集まってくるので、毎日が刺激的で楽しい。
私は知性と人徳を兼ね備えた理想的な人格の持ち主。魂の成長、自身の魅力を生涯磨き続けている。世界を跨(また)ぐ各界の超一流の人達と人脈・親交を築き、日々、有益な情報や刺激を共有している。
私は、世界のあらゆる出来事を見通すことができる。私は新たな知識を日々習得し、世界中の重要な人たちに私の知識を提供し続けている。世界のリーダーたちが私を信頼し、世界がより平和でより素晴らしいところに生まれ変わっていくのを実感し、誇らしい。
ゴールの世界やビジョンをより明確にするには、以下のワークが役立ちます。