ゴール設定

バランスホイールを解説

バランスホイールとは


「バランス・ホイール」とは、言っていること自体はとてもシンプルで、「人生の目標設定をする際、人生の各方面にまんべんなく、ゴールを設定しましょう」というだけのことです。

例として、以下のような分野が考えられます。

  •  職業、社会的地位や名誉
  •  年収、資産(不動産、現金、株 etc)
  •  趣味、余暇、スポーツ
  •  精神性、生きがい
  •  文化、芸術
  •  健康、美容、鍛錬
  •  生涯学習、語学、資格
  •  生活、時間
  •  住環境、所有物
  •  家族、家庭、教育
  •  人脈、人間関係、パートナーシップ
  •  地域活動、社会貢献、自然環境保全
  •  今後の挑戦
  •  老後、贈与、相続  など



上記の分野を参考にしながら、「自分の人生とは、どういったものが理想なのかということを、きちんと考えて、ゴール設定しましょう」ということです。

バランスホイールの力点は3つ


バランスホイールの特に重要なポイントを3つ、解説します。

① ゴールはバランスが重要


バランスホイールで最も大切なことは、先ほども言いましたが、「人生の各方面にまんべんなく、ゴールを設定する」ということです。

これは当たり前のことのようですが、多くの人がおろそかにしがちな点です。

あなたの身の回りの人たちをよく観察、見回してみてください。

好きな仕事につき、その職業が成功し、豊かさやお金に恵まれ、住む場所が安定し、そして家族が繁栄し、時間と余裕と趣味にも満たされ、健康にもまったく問題がない。

人生と旅行を満喫し謳歌し、人格や人間関係も良好で、生涯の教育や学び、資産状況、将来と老後の生活設計、社会貢献も充分で、今後の人生の展望とそれに向かった挑戦など、これらが何不自由なくすべて満たされている人が、あなたのまわりにいますでしょうか。


いるかもしれませんが、ほとんどいないでしょう。多くの人が、人生の何らかの分野で問題を抱えていたり、望みを失っていたり、どこかしら放棄し諦めているパターンが多く見られるかと思います。

その一番の理由とは、ゴールを設定していないからです。

ゴール設定をしていないがゆえに、自分も脳も、その目的地が分からず、現状維持に徹してしまったり、問題が解決せずに過ごしてしまいます。

脳は、目的地や明確な目標に向かって、自動操縦装置のように進んでいこうとする性質があります。そしてその目標がないと、「現状維持」をしようとするのが脳の仕事です。

ですから、ゴール設定には、バランスが重要なのです。

ライフィングコミット 杉本

ゴールがないと、人生は今のまま、現状維持になります。

② ゴールは現状の外側に設定する


ゴールは、今の自分から「なるべく遠く離れた場所に設定する」ことがより好ましく、コーチングとして正解になります。

ゴール設定の3つのルール
  1.  ゴールはなるべく遠くに設定する(現状の外側)
  2.  心から望むことをゴールとして設定する(Want-to)
  3.  ゴールは人生の各方面に設定する(バランスホイール)



ゴールをなるべく遠くに設定する理由や説明の仕方は色々とあるのですが、その最たるものは、そうしないと、人は変われないからです。

一般常識からすると、「身の丈にあった判断をしろ」とか、「そんなに無茶をするとリスクが高いからやめろ」などということになるのでしょうが、その判断こそが危ないのです。

現状に近いゴール、今の自分の立ち位置から考えて、達成可能そうな目標というのは、現状の自分を尊重したゴールであり、それはすなわち「現状の肯定」です。

それは脳や潜在意識にとって、「今のままでいいよ」というメッセージに他なりません。「変わらなくていいよ」と自分の脳に語りかけているのですから、それで人生が変わるはずがありません。

多くの自己啓発の最大の誤りとは、この間違った形での「自己肯定」になります。


誤解を恐れずに言えば、人生を変える秘訣は、自己否定です。

それはもちろん、自分の存在を否定しろという意味ではありません。「現状維持を否定しろ」ということです。

そのために、わざと、現状からなるべく遠く離れたところにゴールを設定するのです。

それをコーチングでは、「”現状の外側”にゴールを設定する」と表現します。


もうひとつ別の視点、ゴールをわざわざ現状の外側に設定する理由、説明の仕方についても書きます。

ゴールが遠いほうが、潜在意識は焦るからです。

潜在意識の最たる働きとは、「頭の中にある、自分のあるべき姿の実現」です。この”あるべき姿”のことをセルフイメージとか、自己イメージといいます。

言い方を変えると、「セルフイメージと現実世界との矛盾の解決」がその役目です。

現実世界を、潜在意識が思い込んでいる自分や世界のとおりにしたいのです。

ですから、セルフイメージと現実世界との間に違いがなければ、無意識は安心します。そして、私たち(の脳)は現状維持をしようとします。

ひるがえって、セルフイメージと現実世界との間に大きなギャップがあると、無意識は焦ります。無意識が本気を出して、その矛盾を解決しようとするのです。

この出した”本気”のことを、モチベーションといいます。モチベーションとは、潜在意識が感知したセルフイメージと現実世界とのギャップを埋めるためのエネルギーのことをいいます。


ここのメカニズムをきちんと理解すると、自己変革はより容易になり、スムーズです。

人生を大きく変えるために、膨大なエネルギーとモチベーションが必要となったときに、頭の中にあるセルフイメージと、今自分が置かれ身の回りに広がっている現実世界との間に、意図的に、大きなギャップをつくり出せばいいだけのことです。

それを簡単に言い換えたのが、「現状の外側にゴールを設定する」ということなのです。

③ 利己と利他


バランスホイールの中身を、もう一度見てみましょう。

  •  職業、社会的地位や名誉
  •  年収、資産(不動産、現金、株 etc)
  •  趣味、余暇、スポーツ
  •  精神性、生きがい
  •  文化、芸術
  •  健康、美容、鍛錬
  •  生涯学習、語学、資格
  •  生活、時間
  •  住環境、所有物
  •  家族、家庭、教育
  •  人脈、人間関係、パートナーシップ
  •  地域活動、社会貢献、自然環境保全
  •  今後の挑戦
  •  老後、贈与、相続  など


この中身を大きく2つに分けると、「自分のためのゴール」と「他人のためのゴール」という、2種類のゴールという見方ができると思います。

厳密に言えば、それらは完全に分けられるものではないのですが、概ね、以下のように考えることができます。

「社会的成長」: 地位や名誉、お金、学びや生きがいといった、自分を喜ばせるための利己的目標 ⇒ 能力の向上

「人間的成長」: 家族、友人や仲間、地域社会や自然など、自分以外をどう幸せにするかといった利他的目標 ⇒ 人間性の向上



両者をきちんとゴール設定することが、バランスホイールの秘訣です。

「それを人生における”バランス”と言います」と言ってしまえば、それまでですが、自分のことだけを考えている人は、成功とは無縁です。

誰もそんな人を相手にはしませんし、この世界は自分たったひとりだけで成功できるようにはなっていないからです。

かといって、他人のことだけを考えていてもよろしくない。というより、人生が面白くはないでしょう。そういうのを”本当の意味での幸福”とは言いません。

自分も幸せで、相手や他人も幸せであればこそ、それが真の幸福であり、豊かさであると言えます。

バランスホイールの本当の威力


バランスホイールを意識することは、コーチングにおける成功の秘訣です。

それは、前述した、利己と利他の話もそうなのですが、脳の働きとして、特筆すべき点があります。

それは、「ゴールのリアリティ」です。


多くの人は、一般常識にとらわれ、生きています。

それが真っ当な人生という刷り込みと思い込みがあるからです。そう周りの人たちに教わって、生きてきたからです。

その延長に、「高望みするな」「身の丈を考えろ」「あれもこれも欲張りだ」「そんなにたくさん無理に決まっている」という思考と、そのよく聞かれる謳い文句があります。

これらの言葉に耳を貸してはなりません。コーチングの敵です。「ドリームキラー」といいます。文字通り、あなたの夢を壊してくる人たちのことです。


脳は、頭の中のセルフイメージの実現に向かって、エネルギーを生み出し、モチベーションを創造し、自己変革へと走り出します。

そしてその”力”は、「明確さ」によって、より加速されます。

明確さがないと、脳や潜在意識はどこに向かっていいのか目的地が定まらず、判断や行動があいまいになってしまうからです。


ゴール達成の方程式

I(Image)× V(Vividness)= R(Reality)

イメージに鮮明さが伴うと、リアリティになる。

鮮明で明確なイメージの描写が、「脳内のリアリティ」をつくるのです。リアリティとは脳内におけるその人にとっての”真実”のことで、「自分自身の在り方と、そこから見える世界の姿」のことです。



人間は、脳内に蓄積されたリアリティに従って判断し、また行動します。リアリティとは、セルフイメージそのものです。

そして、ここがバランスホイールにおける非常に重要なポイントなのですが、「ゴールがたったひとつの場合より、多方面に複数のゴールがあるほうが、ゴールの世界の明確さはより高まり、リアリティが増す」のです。

ゴールの世界に存在する将来の自分に、明確さやリアリティが伴えば伴うほど、無意識は活性化します。目的地がより明確になって、潜在意識が本気を出すからです。

バランスホイールが、それをより確実に可能にします。


ライフィングコミット 杉本

ゴールの世界の明確さとリアリティの原動力となるのが、バランスホイールの威力なのです。