ゴール達成

うまくいかないときにこそ、マインドの上手な使い方


人間は、長い人生の中で、誰だってうまくいかないときがあります。

なぜかやる気が出ないこと、壁に突き当たってしまうこと、先が見えなくなること、挫折を味わうこと、すべてが嫌になってしまうこと、自暴自棄になること、現実逃避をしたくなることなど、色々な困難や感情に苛(さいな)まれることがあります。

そういう時期がないほうが、むしろおかしいのです。

そういう経験とか、困難があまりないのだとしたら、それはその人が志の高い何かを持っていない可能性が非常に高いといえます。

どのような大成功者たちも、その裏話を聞くと、そこに到達するまでに間違いなくと言っていいほど、その苦心の末に今があるというような経験談や人生観が必ずあるものです。


「あきらめ」と「休息」は違う


うまくいかなくなったときや、大きな挫折を感じてしまったときなどに、潜在意識の働きやマインドの上手な使い方の観点から見た、注意すべき留意点やコツというものについて、少しお話をしてみましょう。

まず第一に、多くの人はこのような境遇に向かい合ったときに、「あきらめ」があります。

せっかく高い志やゴールが見つかり、それに邁進していた矢先のこと、大きな困難にぶつかると、「やっぱり私にはできないんだ」「私なんかにはこれが限界なんだ」という思考に陥りがちです。

この思考パターンこそが、多くの人が人生を大きく変えることのできない最大の理由と言えるかもしれません。

コーチングにおける最も重要な”スキル”のひとつをお伝えしましょう。

「あきらめ」と「休息」はまったく別物だということ。

あきらめとは、その時点でゴールや目標を放棄すること。

休息とは、ゴール達成のために一息入れ、心の体制を整えること。それまでの間、ゴールのことを一旦、脇にそっと置いてやること。



両者をこうして文字の形にして並べ比べてみると、とても当たり前すぎる内容で、誰でも聞いてみれば、「そりゃそうだ」と思えることでしょう。

しかし、いざ自分がそのような境遇に立たされてしまうと途端に、不思議とこれらのことを忘れてしまう。「ちょっと休めばいいじゃない」というだけのことなのですが、それがわりと難しい。

だからこそ、コーチングにおける非常に重要なスキルだと強調してしまっても、差し支えないわけです。


”続ける”意味と価値とは?!


あきらめたら、今までそのゴールのために、身の回りや頭の中で蓄えてきたこれまでの努力の結晶や、心の財産が、無駄になるとまではいいませんが、大部分が仕切り直しということがあり、もったいないと思わざるを得ません。

続けるということには、私たちが思っている以上に、大きな価値があります。

1.01の365乗は、約38倍
0.99の365乗は、約0.03倍


その日たった1%でも成長することができれば、それが1年365日続くと、なんと”38倍”にまでも大きく成長していくことができます。

その日何もせず、その日のうちにたった1%でも後退してしまうことがあれば、それが1年365日続くと、なんと0.03倍にまでも落ち込んでしまいます。



この掛け算は、いい意味でも悪い意味でも、驚くべき作用とこの世の真理を的確に表しています。

あきらめを”多用する”人々は、この数字と掛け算を、単に知らないだけなのですが、それくらいの知識の差の程度のことが、この世界のあるゆる人間たちの格差を生んでしまっていることを考えると、とても残念な気持ちになるのは、私だけでしょうか。

「継続は力なり」という言葉は、誰でも知っている耳にタコができるほどの謳い文句ですが、その言葉になかなか信用が置けないという人がいたとしたら、上記の掛け算と数字を教えてあげると、また世界の見方が変わるかもしれません。


”正しい”休息の仕方


人は、忘れる生き物です。幸い人は、嫌な記憶や感情を、時間に頼ることで、多くを解決できる存在なのです。

世間では忘れ去られてしまうことに、一種の恐怖感と罪悪感を伴う風潮が見受けられますが、そんなことは決してありません。

忘れることは、じつは力なのです。忘れることは、時として、人生を大いなる世界へと導き、躍進させます。


しかし、絶対に忘れてはいけないこともあります。それがコーチングの場合においては、”ゴール”なのです。加えて、せっかく書き溜めてきた「あなたの傑作アファメーション集」です。

ゴールを潜在意識に忘れさせてはいけない。それが非常に重要なスキルであり、エッセンスなのです。

すべきことはきわめて単純です。

ゴールやアファメーションをノートに書き留めておく。もしくは、スマフォのメモ帳にでも残しておく。



たったこれだけのことで、あなたに再び機会と運勢がめぐってきたときに、あなたとその持ち得る心の奥底の潜在能力は、その命と息吹を再び吹き返すことができます。

答えを聞いてしまえば、誠にもって単純かつありふれた行為に思えるものかもしれませんが、その単純な行為が、この世のほとんどの人にはできない相談なのです。

このほんの僅かな行為の僅差こそが、この世界のいわゆる”上”と”下”、”天”と”地獄”を分けているものだとすると、あなたはこれらのかんたんな行為に対して、どのような思い入れと感情を抱きますか?


人は、数年前の問題を勝手に解決している


基本のテクニック的なことに関して言えば、私は上記だけで十分だと思います。

ただ、せっかくの機会なので、もう一歩、踏み込んでみましょう。

人が、一つの同じ問題に対して長い期間悩み続けるというのは、じつは稀なことなのです。

たとえば、あなたは2年前や3年前くらいの真剣に悩んでいた問題に対して、正確に答えられますか。もしくは明確に思い出せますか。

おそらく、多くの人の答えは、”いいえ”なのです。

これが潜在意識の力なのです。無意識的ではありますが、潜在能力の為せるワザというものです。

深刻な悩みに対して、そのときは精神的にはつらいものですが、一方では、その人にとって”強く明確なゴール”が設定されたことになります。お察しのとおり、「その深刻な問題に対する解決」こそが、その時点での新たなゴールです。

そして潜在意識は、強く明確なゴールができると、本気を出しはじめます。すなわち、ゴール達成のために必要な情報を集め出し、新たなゲシュタルト(まとまった記憶のかたまり、統合的な人格のこと)の一部として自らに取り込み、今までより数段上の高い人格と能力とセルフイメージを形成してしまいます。

こうした、人間にはあらかじめ備わった問題解決能力によって、人が同じ一つの問題に対して、長期間悩むというのは、概ね稀なことが分かります。

この事実を知っているだけでも、ずいぶんと生き方に対する心持ちというのは、違ってくるのではないでしょうか。


セルフイメージを落とさない


これが分かると、必要以上に深刻に悩む必要がなくなることが見えてしまいます。

人が深刻に悩みすぎると、過去を反省したり、自己嫌悪に陥ったり、やたら感情がネガティブに傾き、エフィカシーとセルフトークが極端に低下します。

コーチングについてある程度の理解のある方であれば、これがどんなによろしくないことであるかは、よく分かると思います。

「エフィカシー」についてはこちら

「セルフトーク」についてはこちら

セルフイメージが、どんどんゴール側から離れていってしまうのです。ゴール達成がどんどん遠のいていき、いいことは何一つありません。

感情がネガティブに陥ってしまったときの”反省”というのは、百害あって一利なしです。

じつは、反省というのは、調子のいいときにこそすべきものであって、調子の悪いときにすべきこととは反省などではなく、可能であれば楽観、最も重要なのは、「ゴールをそっと脇に置いてやること」なのです。



こうして、機会と運勢の流れを見極め、セルフイメージを落とさず、再びゴールに邁進していくための準備をするのが、”うまくいかないときにこその”上手なマインドの使い方というものです。