超一流を目指すために絶対に欠かせない最大の秘訣、「感謝力」について、ワークも含め理解を深めていきましょう。
今後のあなたの人生や成功において、最も重要な指針となるはずです。
ワーク
① 感謝力と恩感力を高める
ゆったりとした落ち着いた気持ちと環境のなかで、じっくりと時間をかけて、以下の質問とワークに取り組んでみてください。
- あなたは人さまのために本気で拝めますか? 手を合わせて、真摯に感謝の気持ちを手向けることができますか?
- あなたが心から拝みたいと思える人、もしくは感謝の気持ちを捧げたい人は誰ですか?
- 本当に上記の人たちだけですか? 誰か他に忘れている人はいませんか?
- 上記の人たちに対して、どんな恩返しをしたいですか?
- 上記の人たちに対して、(心の中で)何を約束しますか? もしくは、彼らとの誓いはありますか?
- 上記の人たちを思い浮かべて、あなたが見習うべきことはありますか?
- 上記の人たちに対して、恥じない生き方とは、どのようなものだと思いますか?
- 思い浮かんだ目標、キーワード、アファメーションはありますか? それはどのようなものですか?
② 10人の法則
まず、自分が心から感謝をしている人物10人の名前を挙げます。そして、一年以内にその人たちに直接会って、感謝を伝えます。
お金を惜しまず、相手を喜ばせたり、サプライズをしたり、心のこもった好意を行います。相手の視点や立場になって、相手が本当に喜ぶこと・求めているものを考え、恩返しについて考えてみてください。
10人の法則リストを作って、10人の名前を書き込み、恩返しの内容を具体的に書き込んでいきます。
参考文献: 西田文郎 著「10人の法則」
成功にいちばん必要なものは、強さ=競争力ではないのです。意識の高さとか、優秀な頭脳とも違います。
(中略)
どんなジャンルの成功を目指すにしても、必要なものがたったひとつあります。意外かもしれませんが、「感謝力」なのです。
西田文郎 著「10人の法則」p6より引用
感謝の法則
① 感謝と拡張の法則
感謝には、感謝を向けたその対象を増やしたり、拡張しようとする力と性質がある
「意識をしたり、集中しているものは拡張する」という秩序というか、真理があります。マインドや潜在意識には志向性があるからです。私たちには、意識を向けている対象や方向に自然に引き寄せられたり、進もうとする性質があるのです。
したがって、以下のマインドの作用と法則が成り立ちます。
- 良いものや肯定的なことに意識を集中をすると、ポジティブな状況や環境が創造・拡張される
- 悪いことや否定的なことに意識を向けたり集中すると、ネガティブな状況や環境が増加してしまう
- 持っているものや恵まれた環境に意識が向かうと、持っているものや恵まれた環境がより引き寄せられる
- 持っていないことや不遇な事実に思考が集中すれば、持っていない事実とネガティブな環境が拡張され、より状況は悪化してしまう
感謝というのは、私たちがすでに持っている「良いもの」や「ポジティブな側面」に意識を集中していることに他なりません。
したがって、感謝をすると、持っている良いものや幸福や豊かさを引き寄せ、それらがさらに拡張されていきます。
恩恵に感謝するものは、恩恵からより以上のものを引き出す。
パブリアス・シラス(古代ローマの詩人)
感謝は最大の徳であるだけでなく、すべての徳の源である。
マルクス・キケロ(古代ローマの政治家、哲学者)
② マタイ効果
マタイ効果とは、「富める者はますます富み、貧しい者はますます貧しくなる」という、成功者・富裕層の特徴、成功してどんどん豊かになっていく人がいる一方で、そうでない人はさらに貧しくなったり、チャンスを奪われるなどして、富と格差の二極化が時間とともに加速していってしまう経済的な現象をいいます。
科学社会学者の「ロバート・K・マートン」(1910~2003)が、下記の新約聖書の記述をもとに、「マタイ効果」と名付け、提唱したものです。
おおよそ、持っている人は与えられて、いよいよ豊かになるが、持っていない人は、持っているものまでも取り上げられるであろう。
新約聖書 マタイによるの福音書 第13章12節
豊かな人というのは、そもそも思考や言葉やマインドが豊かであり、幸福や豊かさに意識を向けたり集中しているからこそ、あるいは、それらに対し感謝の気持ちを持っているので、さらなる幸福と豊かさを日を追うごとにより強く引き寄せ、マタイ効果のポジティブな側面のみを享受することができます。
しかし、貧しい人というのは、感謝の心が欠落し、そしてまた、知らず知らずのうちにネガティブな思考や言葉に翻弄され、否定的な判断や情報に苛まれます。そうしてマインドがどんどん否定的に傾き、貧困やより不遇な状況に自らを追い込んでしまい、日を追うごとにより強く貧しさと恵まれない環境を自分に引き寄せます。
マタイ効果の本質とはマインドのあり方でしかなく、その人の心持ちこそが未来を明るくするか暗くするかを決定していることに他なりません。
一点、この世は感謝なんだよ。
当たり前と言ったところから、不幸がはじまる。要は、感謝を知らないで生きたら、この世はひどい目に合うようにできてんだよ。
何かあった時、自分の感謝の無さを教えてくれるために出て来ている。感謝が足りないんだよ。感謝で解決するの。
斉藤一人(実業家、作家)
③ 感謝と健康の秘訣
最も確実な健康法というのは、意外かもしれませんが、健康に感謝をすることです。あるいは、自分自身の心と体に感謝の気持ちを持つことです。
感謝の法則がきちんと理解されると、良いものやポジティブに意識が向かえば、それらをさらに引き寄せ拡張させることができますし、その最たるものが感謝であるということが分かります。
しかし、感謝を放棄し、ネガティブなこと、例えば、望まないことや過去の過ち、文句や弱音、他人の批判やあら探しに思考が集中すると、それらネガティブなものをさらに自らに呼び寄せる結果となります。
この事実は、健康においても例外ではありません。
多くの人は、自分の体のどこかを患ったり、病気を持つと、その事実と運命を悩んだり、恨んだり、不憫(ふびん)に思います。しかし、その患った場所以外の今も正常に働いてくれている身体や細胞に対して、感謝の気持ちを持っているかというと、そうではありません。
人間は、自分が脳内や潜在意識に持つセルフイメージ通りの人格を無意識に形成し、判断や行動をとり、セルフイメージ通りの人生を歩みます。
健康や自分の体に対して感謝の気持ちを持っていると、健康や身体に関する肯定的なイメージが自然に育まれますから、脳内における健康のリアリティが高まり、健康をセルフイメージとする、潜在意識にとって健康がコンフォートゾーンとなります。
健康というセルフイメージやコンフォートゾーンを築くことがマインドの働きを味方につけた健康の秘訣です。
ですから、健康や自分の身体に対して感謝をすることが最も大切なことなのです。
感謝力が人望を創造する
感謝の心が最も偉大である最大の理由とは、その力によって人望が創造されるからです。
真摯に感謝の気持ちを持つこと、すなわち、人に対して拝んだり、あるいは信仰心を持つことは、謙虚で素直な心を育み、利他心や人望を築きます。
小さい会社の経営であれば、率先垂範して部下の人に命令しながらやることも必要だけど、これが百人とか千人とかになれば、それではあかんね。心の底に、「こうしてください、ああしてください」というような心持ちがないといかん。
これがさらに1万人、2万人となれば、「どうぞ頼みます」という心境に立たんと駄目やな。けど、もっと大きくなると、部下に対して「手を合わせて拝む」という思いがないと、いかんということや。
わしはそういう心で経営をやってきた。
「ありがとう」と言う方は、何気なくても、言われる方はうれしい。「ありがとう」これをもっと素直に言い合おう。
感謝の心が高まれば高まるほど、それに正比例して幸福感が高まっていく。苦労を語る前に、私はまず自分自身の幸運に感謝したい。
松下幸之助(旧 松下電器、現 パナソニック創業者)
人は、他人に認められたいという願望である「承認欲求」や、自分が重要人物として扱われたいという「自己重要感」の心理を、誰もが持ち合わせています。
こういった心理自体は、決してよくないものではありません。このような心理があるからこそ、人は自らを高めようとしたり、成長しようとするといった前向きな感情と動機が生まれるのです。
しかし、この心理や感情が行き過ぎ、亢進(こうしん)しすぎると、相手に対して傲慢な態度をとったり、不遜(ふそん、思いあがること・つけあがること)な人格を形成してしまうことが少なくありません。
「調子に乗ること」と「図に乗ること」は、本質的に違います。
前者は「自分の心の中で完結するもの」であり、後者は「他人の心や気分に対してネガティブに働くもの」です。
じつは、そこそこのお金持ちや成功者たちが、それ以上に本当の意味での大金持ちや真の大成功者となれない場合の本質的な要因とはここにあります。
要するに、そこそこに成功をして、図に乗ってしまうのです。
図に乗るようになると、他人に対して、とかく横柄な態度を表すことになりますから、そんな態度をとる人物に対して、周りの人が好意を抱いたり、「この人について行こう」などと思うはずがありません。
確実に、その人の周りの人たちや気持ちが離れていってしまうのです。
この点に関しては、企業や組織の場合は特に顕著です。
組織のトップや経営者、経営幹部、上司やチームのリーダーといった立場の人たちが、図に乗ってしまった状態で、その組織が健全かつモチベィティブに機能するはずがありません。
実際に、企業や組織で業績が圧倒的に高いところというのは、感謝の深い心とともに、他人想いの謙虚で人格の優れた指導者たちに率いられ、組織に関わる構成員たちの人格とモチベーションも非常に高いものになっています。
そうした感謝の心情と心根がベースにまずあって、そのうえで人々や社会の豊かさと幸福に役立つ果敢な理念を携え、組織全体が利他的なマインドを築き、顧客に感動や喜び、驚嘆を与えるような商品やサービスを提供することができるのです。
図に乗らないための一番の方法とは、感謝の気持ちを持つことです。
相手に対して、真摯で誠実な感謝の心を持つ人物が、横柄で不遜な態度をとるはずがありません。
感謝とは、人が健全で促進的かつ発展的な人生や組織を育むうえで、あるいは謙虚で利他的なマインドを築くうえで、最も根源的に位置する重要な心の働き・モチベーションとなるものです。
そして、このような感謝の気持ちを初心に立ち返って育み、潜在意識の奥深くにまでしっかりと刻み込むことができるようにするのが、本日のワークになります。
感謝の心を育み創造するアファメーション
① 六方拝アファメーション
- 私は、この身を授けてくれたご先祖様、両親に感謝します。
- 私は、応援してくれる家族、親族に感謝します。
- 私は、お世話になった恩師に感謝します。
- 私は、支えてくれる友人や仲間、お客様に感謝します。
- 私は、命の根源、天の恵みに感謝します。
- 私は、食べ物や大地の自然に感謝します。
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② 経営者のアファメーション
- 私は、組織を支えてくれる社員とその家族に感謝し、貢献します。
- 私は、組織に貢献してくれる協力企業、社員とその家族に感謝し、貢献します。
- 私は、組織を繁栄してくれるファンやお客様に感謝し、貢献します。
- 私は、組織の活躍の場を拡げてくれる地域社会と自然環境(、更には地球上のあらゆる共同社会と母なる大自然)に感謝し、貢献します。
- 私は、組織に役割と機会を与えてくれる出資者や株主に感謝し、貢献します。
- 私は、未来永劫繁栄し続ける組織と、組織に関わるすべての人たちの明るい将来に感謝し、貢献します。
③ 投資家のアファメーション
- 私は、(投資先)企業を支えてくれる社員とその家族に感謝し、貢献します。
- 私は、(投資先)企業に貢献してくれる協力(取引先)企業、社員とその家族に感謝し、貢献します。
- 私は、(投資先)企業を繁栄してくれるファンやお客様に感謝し、貢献します。
- 私は、(投資先)企業の活躍の場を拡げてくれる地域社会や自然環境、地域住民に感謝し、貢献します。
- 私は、(投資先)企業に役割と機会を与えてくれる、私以外の他の出資者や株主に感謝し、貢献します。
- 私は、(投資の)機会を自らに与え、人と社会を豊かにしてくれる資本とお金に感謝し、貢献します。