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企業経営・組織運営

クレドとは?7社の事例とクレドの作り方 組織の信条と行動指針

クレドについて解説をします。

組織のありようをより具体的に表したり、社員・構成員の判断や行動、マインドの拠り所として機能する「クレド」を作成することは、組織運営において大変有用です。

クレドとは?

クレド(Credo)とは、信条を表すラテン語で、「組織や企業の信条、行動指針、規範等を簡潔かつより具体的に表したもの」です。

理念に基づいた組織のより具体的な在りようや価値観、組織模様をクレドとして簡潔に表現し、手帳などに収まるようコンパクトにまとめた形にすることで、クレドを携帯をしたり、すぐに確認できるようにするのが目的です。

クレドは、「組織の構成員の持つべき信条」「行動の指針」「判断基準」「心の拠り所」として機能し、組織全体が理念に基づいた共通認識を持ち、理解し、向かうべき方向性を明確にする役割を担います。

企業理念についてはこちら

クレドの具体例や参考としては、世界的に展開する高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン」のクレド、同社では「ゴールドスタンダード」と呼ばれるものや、ヘルスケア商品やサービスによる世界的企業「J&J社(ジョンソン・エンド・ジョンソン)」の「我が信条」が大変有名で、素晴らしいものです。

まずは各社各様のクレドの具体例から見ていきましょう。

クレドの事例と研究

① リッツ・カールトン・ホテル

クレド:

リッツ・カールトンはお客様への心のこもったおもてなしと快適さを提供することをもっとも大切な使命とこころえています。

私たちは、お客様に心あたたまる、くつろいだ、そして洗練された雰囲気を常にお楽しみいただくために最高のパーソナル・サービスと施設を提供することをお約束します。

リッツ・カールトンでお客様が経験されるもの、それは感覚を満たすここちよさ、満ち足りた幸福感そしてお客様が言葉にされない願望やニーズをも先読みしておこたえするサービスの心です。

サービスバリューズ: 私はリッツ・カールトンの一員であることを誇りに思います。

  1.  私は、強い人間関係を築き、生涯のリッツ・カールトン・ゲストを獲得します。
  2.  私は、お客様の願望やニーズには、言葉にされるものも、されないものも、常におこたえします。
  3.  私には、ユニークな、思い出に残る、パーソナルな経験をお客様にもたらすため、エンパワーメントが与えられています。
  4.  私は、「成功への要因」を達成し、ザ・リッツ・カールトン・ミスティークを作るという自分の役割を理解します。
  5.  私は、お客様のザ・リッツ・カールトンでの経験にイノベーション(革新)をもたらし、よりよいものにする機会を常に求めます。
  6.  私は、お客様の問題を自分のものとして受け止め、直ちに解決します。
  7.  私は、お客様や従業員同士のニーズを満たすよう、チームワークとラテラル・サービスを実践する職場環境を築きます。
  8.  私には、絶えず学び、成長する機会があります。
  9.  私は、自分に関係する仕事のプランニングに参画します。
  10.  私は、自分のプロフェッショナルな身だしなみ、言葉づかい、ふるまいに誇りを持ちます。
  11.  私は、お客様、職場の仲間、そして会社の機密情報および資産について、プライバシーとセキュリティを守ります。
  12.  私には、妥協のない清潔さを保ち、安全で事故のない環境を築く責任があります。

リッツ・カールトン・ホテルの企業理念: 「ゴールドスタンダード」

② ジョンソン・エンド・ジョンソン

ジョンソン・エンド・ジョンソンのクレド: 「我が信条」

③ ANAグループ(全日空)

経営理念:

安心と信頼を基礎に、世界をつなぐ心の翼で夢にあふれる未来に貢献します

経営ビジョン:

ANAグループは、お客様満足と価値創造で世界のリーディングエアライングループを目指します

行動指針:

私たちは「あんしん、あったか、あかるく元気!」に、次のように行動します。

安全(Safety)
安全こそ経営の基盤、守り続けます。

お客様視点(Customer Orientation)
常にお客様の視点に立って、最高の価値を生み出します。

社会への責任(Social Responsibility)
誠実かつ公正に、より良い社会に貢献します。

チームスピリット(Team Spirit)
多様性を活かし、真摯に議論し一致して行動します。

努力と挑戦(Endeavor)
グローバルな視野を持って、ひたむきに努力し枠を超えて挑戦します。

経営理念・行動指針の紹介ページ

④ ソフトバンク・グループ

経営理念:

情報革命で人々を幸せに
~ ITと通信の融合で、より豊かでより幸福な未来を切り開く ~

事業ビジョン:

繋ぐ
~ テクノロジーのチカラで、ワクワクする未来へ。 ~

行動指針:

  1.  私たちは、現状に満足することなく、常に挑戦し続けます。
  2.  私たちは、常にお客さまの目線に立ち、事業を推進します。
  3.  私たちは、プロフェッショナルに徹します。
  4.  私たちは、One Teamとして連携し、社内の結束を高めます。
  5.  私たちは、地球、地域の一員として、広く社会に貢献します。
  6.  私たちは、コンプライアンスを守り、社会的良識に従って行動します。

経営理念・行動指針の紹介ページ

⑤ 中央タクシー株式会社

経営理念: お客様が先 利益は後

目的と使命:

お客様主義を礎として「お客様・社会・会社」三位一体の相互信頼を築き、これをもって地域社会に貢献し、誇り・躍動・豊かさを追求するプロ集団として業界の革命児となる

考動指針:

一、お客様の尊厳を守り、自らの地位向上に努めます
一、自己内天の規律に徹し、一切の怠慢をなくします
一、プロドライバーの自負にかけ、無事故無違反を完全達成します

経営理念・考動指針の紹介ページ

⑥ 日本理化学工業株式会社

経営理念:

当社は、人と人をつなぐために私たちの商品、仕事の質、そして、私たち自身の人間性をつねに高め続けます。また、全従業員がつねに「相手の理解力に合わせる」という姿勢を大事にし、素直な心でお互いを受入れ、理解・納得をしながら成長していくことで、物心両面の働く幸せ(役に立つ幸せ)の実現を追求していきます。 そして、徹底的に障がい者雇用にこだわり、よりよい皆働社会の実現に貢献していきます。

行動指針:

  1.  私たちは全従業員の物心両面の働く幸せを守り、さらに高めていきます。
  2.  私たちは、永続的な幸せを感じ続けるために、自らの人格を高めていきます。
  3.  私たちは、感謝の心を忘れず、相手の役に立つことを行っていきます。
  4.  私たちは、周利槃特(しゅりはんどく)のごとく、自らの役割に真剣に取組みます。
  5.  私たちは、周りの人の成長に役立つことで、自らの成長を追求していきます。
  6.  私たちは、現状に満足をせず、常に報連相を通じ自己の成長をはかりながら、毎日の創意工夫を積み上げていきます。
  7.  私たちは、日々の活動ではPDCAを遵守しながら目の前の目標を達成し続けることにこだわります。

ビジョン/目標:

日本一強く、優しい会社を目指す。
経営的にも強く、精神的にも強く、人に優しく接することができ、人と環境に優しい商品を作り続ける。

経営理念・行動指針の紹介ページ

⑦ SBCメディカルグループ

経営理念: お客様のための「医療サービス」の追求

ビジョン: 総合医療グループとして世界No.1

バリュー: すべては「お客様おひとりおひとりのお悩みの実現」のために

行動指針:

  1.  チームワーク
    個々の長所を伸ばし他者の短所を補い、お客様(患者様)に「このクリニックに来て良かった」と思ってもらえるようにバトンをつないで最高の顧客満足度を目指す。

  2.  成果主義
    安全の確保、治療の結果、業績、顧客満足度、離職率、リピーター率、紹介率など実際の数値をしっかりと把握して成果を出すことに集中する。

  3.  信頼される人になる
    お客様(患者様)、仲間に嘘をつかない。言い訳をしない。約束を守る。信頼たる職業人としての仕事スキルを身につける。

  4.  以降は下記のリンクよりHPサイトを参照

経営理念・行動指針の紹介ページ

クレドの有用性とマインドとの関係


クレドとは一体、マインドに対してどのような働きと役割、有用性があるのでしょうか?

これには色々な視点や考え方、答えがあるのですが、コーチング的な視点で見ると、その最たるものは潜在意識へのアプローチです。

理念(企業理念・経営理念)は、掲げるだけでは意味がありません。組織のトップや経営者をはじめ、経営幹部、そして組織の構成員すべての人たちが理念を自覚し、きちんと理解し、しっかりと行動に落とし込むことによって、その役割が果たされます。

理念は創業者の頭の中にだけあっても仕方ありません。構成員すべての頭の中にあってこそ生きてくるものです。

ところが現実に、組織の理念はあっても、それを知らない、もしくは忘れていたという社員の会社が少なくありません。それどころか、理念に逆行する形で行動したり、構成員同士の信念が不一致な企業や会社が世の中には多く存在します。

なぜでしょうか?

それは、組織の理念が組織全体に浸透していないからです。

じつは、理念において最も重要なことは、それを作ることではありません。その次のステップとして、理念を組織全体にまんべんなく行き渡らせることこそが最も重要なのです。

意識の上でだけ、何となく理念を分かっているというのでは足りません。頭の片隅にあるというのでは不足なのです。

理念の内容が潜在意識レベルにまでしっかりと落とし込まれ、「無意識に理念に沿った行動が起こせる」「理念は私たちにとって魂であり、自分自身の役割と存在意義そのものだ」というところまで理念が浸透していないと、私たち(構成員)は判断を誤ったり、理念に逆行した行動を起こしてしまいます。


クレドの制定は、上記のような理念の空振りや、構成員同士の無意識の判断や行動に関わる問題を解決するのに、非常に有効な手段です。

また、クレドには、理念における抽象的な内容や、具体的な行動に関するリアリティの不足を補う意味でも役立ちます。要するに、クレドの制定は実際の行動を起こす判断をする際に、非常に明確で分かりやすいのです。

潜在意識とは、リアリティや具体性のないものは、臨場感がわかずスルーしてしまうということがありますが、この潜在意識の弱点であり特徴をクレドは十分に満たすことができるのです。

したがって、クレドは、「組織の構成員の持つべき信条」「行動の指針」「判断基準」「心の拠り所」として機能し、構成員のあるべき姿、向かうべき方向性を明確にします。

組織全体が一体性・一貫性を持って、理念の実現に向かって一丸となって行動することができるのです。

クレドを明文化するためのワーク

  1.  組織にとって本当に大切なこと、確固たる信念や思いとは何ですか?


  2.  組織の存在意義、与えられた使命、成し遂げたいこととは何ですか?


  3.  組織の目指すべき将来のビジョンや社会に対する貢献とはどのようなものですか?


  4.  上記を達成するために、組織や構成員にどうしても必要な素養・資質、社風や企業文化、構成員のあるべき姿とはどういったものですか? その要素や本質、キーワードとは何ですか?


  5.  憧れている企業、成功している組織、目標としたいビジネスモデルやロールモデルはありますか? それらの組織の特徴・本質・エッセンス等をキーワードとして書き出してみましょう。


  6.  あなたの企業組織は、人々からどう思われたいのか? どのように見られたいか? その資質や特徴をキーワードとして書き出してみましょう。


  7.  上記を参考にして、「私たちは」で始まる組織のアファメーション(クレド)を明文化してみましょう。


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